現代時評plus《五木の子守歌》片山通夫

五木村の橋の欄干のレリーフ

昔から気になっていた歌がある。五木の子守歌。筆者は熊本県や五木村に縁があるわけでもない。それでもなぜか気になっていた。今思うと高校の修学旅行で九州へ行ったときに聞いた歌だったのかもしれないが定かではない。

おどま盆ぎり盆ぎり 盆から先ゃおらんと
盆が早よくりゃ 早よもどる
(伝承者 吉松 保)
“現代時評plus《五木の子守歌》片山通夫” の続きを読む

現代時評《怒りを込めて振り返れ 嘘で始まった五輪》一之瀬明

コロナウイルスが蔓延している。日々感染者の数が更新されていることはテレビやインターネットのニュースサイトでご存じだろう。そして今日8月8日、オリンピックは閉会式を迎えた。続く24日からのパラリンピックはどうなることやらと心配である。コロナが今よりも収束していれば良いが、パラリンピックを中止すれば「差別になりそう」な・・・。 “現代時評《怒りを込めて振り返れ 嘘で始まった五輪》一之瀬明” の続きを読む

現代時評plus《オリンピックの終焉が近い》山梨良平

新型コロナウイルス

今、一年遅れで東京オリンピックが開催中だ。コロナに追われてドタバタの様相が透けて見えてきた。無論日本政府やJOC内部の実行能力不足が主な原因。委員会内部の実相は詳らかではないので、表に現れた事象から推測するしかない。開会式の費用に見合う式典はあったのか?小池知事と菅首相が天皇陛下の開会宣言時に起立しなかった。この映像は世界に流れてしまった。 “現代時評plus《オリンピックの終焉が近い》山梨良平” の続きを読む

現代時評《五輪開会と天皇政治利用》井上脩身

東京オリンピックが7月23日、開幕し、国立競技場で行われた開会式で、天皇が開会を宣言した。1964年のオリンピックでも昭和天皇が開会宣言をしており、東京五輪の名誉総裁として当然の任務を果たした過ぎないが、57年前の五輪と決定的に異なるのは、スタンドに観衆が一人もいないことだ。宮内庁長官の「(陛下が)感染拡大を懸念している」との拝察発言が全く無関係とは言い切れないだろう。その効果に着目し、天皇を政治利用しようとする動きが出てくる恐れもないとは言えまい。私は、この五輪が戦前回帰への起点になるのでは、との不安にかられるのである。 “現代時評《五輪開会と天皇政治利用》井上脩身” の続きを読む

現代時評plus《コロナウイルスは忖度してくれない。》片山通夫

《「知性や科学者を尊重しない権力者が、思い付きか個人的利害で決めた方向性を、法律上の根拠などはお構いなしに「やる!」と宣言し、それを忖度官僚たちが執行し、抵抗する国民には恫喝して従わせる。》と、あきれ、怒るのは慶大名誉教授の小林節氏。まるで江戸時代の「殿様と代官そして御用商人」だという。

筆者もどう表現したらいいのかなかなか的確な言葉を見つけられなかったが、さすが小林先生。バカ殿さまと悪代官と悪徳商人という構図だわ、これは。そしてこの三者が愚直な庶民を恫喝して従わせようとする。
今問題になっている西村再生相だがまさにこのたとえ通り。まるでシナリオ通りの悪徳代官。それにバカ殿。

ところで小林先生は彼らには「知性」がないとバッサリ。「知性や科学者を尊重しない権力者が思い付きか個人的利害で決めた方向性を、法律上の根拠などはお構いなしに」実行するという。そういえば安部前政権時代、官僚の忖度がはびこっていた。挙句の果てに一人の官僚が自殺したが、伝わるところ、まったく歯牙にもかけないようだ。

東京に緊急事態が宣言されている。おそらく政府は宣言を発するのは避けたかっただろうと思う。もちろんコロナが収束の道筋にあるというのではない。オリンピックが開催される中での緊急事態宣言だ。しかしコロナウイルスに限っては安部・菅政権にとって忖度してくれない。それでも開催する覚えなというIOCやJOC、それに何よりも菅政権をあざ笑うがごときまん延ぶりだ。まさにコロナとの戦いだが、残念ながら我が国に限って言えば完全に負けている。頼みの綱のワクチンも行き渡らない。ここは人が担当しているのだが、できていない。ワクチン不足も2か月も隠ぺいしていた。ほかにも重要な案件を隠ぺいしているのではないかとこの一連の政権には疑心暗鬼しか持てない。

知性を持ち合わせていない政治家は早々に退場すべきだ。

今話題の大谷翔平選手やオリンピック・パラリンピックに目を奪われないようにしなければ・・・。

 

◇現代時評plus《自民党員に告ぐ!》山梨良平

しかしえらい時代になったもんだ。つい先日、都議選で決して勝利できなかった自民党が、補完勢力ともいうべき他党の協力を得ることができそうだと読んだのかもしれないが、いささかひどい。いや、「酒の提供を続ける飲食店に対して金融機関への働きかけを要請する」と飲食店を恫喝した西村康稔経済再生担当大臣のことだ。

SNS等では「893か?」ともっぱらの評判だ。そもそも菅首相からして「恫喝人事」で有名だとされる。「いうことを聞かない官僚はやめてもらう」と言ってはばからない男だ。その手下ともいうべき西村大臣だ。さもありなんとインターネットでは評
判だという。

史上最長の在任記録を持つ前首相も月刊誌で「歴史認識などで一部から反日的ではないかと批判されている人たちが、今回の(オリンピック)開催に強く反対している」と批判したらしい。

なぜこのタイミングで国民の神経を逆撫でするのかまったくわからない。自民党はこの西村恫喝大臣の発言を重くみている。
何しろもうすぐ総選挙だ。菅首相になってから幾たびかの地方選や補欠選があったが全敗だ。このままでは秋にある選挙も危うい。危機感を持つのも当然だ。

それなのに先に述べたような暴言を発する大臣が現に存在する。およそ前安部政権時代から、国民の意思などまったく無視し、自分たちの都合のいいように税金も政策も自由に変え、解釈して来た。そのうえこのコロナが猛威をふるっている今も「反対する奴は反日」だとかたわごとをのたまうという男が幅を利かせている自民党という政党の限界を感じている党員はいないのか心配する。何しろ良い悪いはともかく、我が国最大のそして長年国政を担当してきた政党なのだ。目を覚ましてもらいたい。

自民党員に告ぐ!

解釈憲法、公文書隠ぺいもしくは改ざんまたは残さない政治、首相夫人が「私人か公人か」などと閣議決定しなければならない政治、挙句の果てに恫喝で官僚を支配するを進めてきた政治家を自民党から除名しなければならない。しかしおそらくこういう輩を除名するほど党に力はないだろうから、心ある党員は自民党籍を離脱して新党を立ち上げるべきが来たと思う。

現代時評plus《一発逆転の秘策》片山通夫

今日7月8日、菅首相は東京に緊急事態宣言を発令した。お盆が明けた8月22日まで。同時に政府は五輪をごり押しするつもりのようである。一方自民党の野田聖子氏は「菅政権下で選挙全部負け」たと述べた。この発言をどの様に受け取るかは立場によって入り色あるとは思うが、筆者は衆議院選も近いことだし一発逆転の秘策をここで書こうと思う。

菅政権にとって、菅首相にとって差し迫る選挙は切羽詰まった問題だろう。そしてその前に悪評高い東京五輪が差し迫っている。おまけに「緑のタヌキ」と異名をとる都知事が(タヌキのくせ)虎視眈々と政権の失策を狙っているかのように見える。おまけに「ぼったくり男爵」御一行様が「特別扱い」を要求しながらやってきたわけだ。

先の都議選でもNHKがおこなった出口調査で「▼現時点で無観客の方針にすべき」が38%、▼「大会は中止すべき」が26%」だった。つまり今更やめられないかもしれないが、少なくとも「無観客」という意見が38%あった。

このような世論を踏まえると、東京五輪は中止して、コロナ対策をはじめとするすべての情報公開を徹底し、ワクチン接種を最大限に注力し、ぼったくり男爵御一行様を国外に送り出し、国民のに「今後は国民目線で政治を行う」ことを宣言して総選挙に臨むことだ。

ロシアのプーチン大統領は国民との直接対話をおこなっている。この手法を取り入れてオリンピック中止や政権への不満など国民の意見を吸い上げるシステムの構築を図ることだ。無論これはオリンピック開催までにおこなって、その結果をぼったくり男爵や自民党をはじめとする政治家等政治にかかわる人々に突きつけることだ。

その方法は電話でもいい。SNSでもいい。新聞やテレビというマスコミを介してでもいい。

勇気を振り絞ってやってみることだ。それで「NO」を突きつけられれば?野田聖子氏のいうように「いずれ全敗」なのだから同じ結果だと思う。

◇現代時評《「皆黙れ」では済まない。》山梨良平

先月最終の現代時評でLapiz編集長の井上脩身氏が「感染拡大五輪に突っ走しる」というコラムを書かれた。その中で井上氏は次のようにコラムを締めくくった。

スガーリン アベリンピックじゃ皆黙れ

見事な集約である。嘘と金でおこなった誘致から、コロナウイルスに翻弄されて右往左往するさまをたったこれだけの文字で言い表したのには頭が下がる。(詳しくは https://bit.ly/361Twcf

さて井上氏のコラムには及びもしないが、このコロナ禍のオリンピック開催に関して少しどころでなく気になる部分がある。
「皆黙れ」では済まない。ことは国民をはじめ参加する人々の健康、ひいては生命にかかる重大な問題なのだから。折からインド株だの英国株だのと感染力の強い変異種がはびこっているようなのだ。

菅首相をはじめ関係する大臣や知事は異口同音に「安全・安心」と呪文のように唱える。外紙はIOC会長を「ぼったくり男爵」と書いた。それほど金のかかる男爵でありIOCらしい。そういえば誘致にかかった費用の全容は闇の中だ。
私が忘れられないでいるのは森前会長が「犠牲はやむなし」と新型コロナウイルス感染症の脅威が続く中での発言だ。

(時事通信2021年02月10日 https://www.jiji.com/jc/article?k=2021021001155&g=spo)
森氏は一連の女性蔑視の発言で辞任したが、この「犠牲はやむなしの精神」は今も脈々と政府やJOC内部で生き続けているようだと思える。
そして万一コロナがオリンピックやパラリンピック開催中に大爆発しても誰も責任をとらないシステムが構築されているように感じる。その一例が菅首相、万全を期すとはいうが決して自らの責任で開催するとは言わない。いや開催件はIOCにあるとさえ公言した。今年6月7日の読売新聞は「東京五輪、首相「私自身は主催者ではない」…開催の判断基準を明言せず」と菅首相の言葉を記事にした。(読売新聞 https://www.yomiuri.co.jp/olympic/2020/20210607-OYT1T50249/

JOCも東京都も逃げ腰だ。なんでもIOCとの契約で終始すると莫大な違約金を払わなければならないというわけだ。

みんな関係者は逃げ腰だ。しかし決して「皆黙れ」とはゆかない。

現代時評plus《ワクチン騒動 その2》片山通夫

現代時評plus《ワクチン騒動 その2》片山通夫

先月現代時評で《ワクチン騒動》なる拙文を書いた。菅首相はワクチン担当大臣まで新設、厚労省や経済再生担当大臣達を動員して万全のコロナ対策を講じてきた・・・つもりであった。ところがここにきてワクチンが接種会場を運営する自治体や鳴り物入りで新設した防衛省の接種会場などに行き渡らなくなったという話だ。 “現代時評plus《ワクチン騒動 その2》片山通夫” の続きを読む