びえんと《巌窟王事件から見る袴田事件》Lapiz編集長 井上脩身

再審で無罪を勝ち取って喜ぶ袴田さんの姉、秀子さんら(毎日新聞電子版より)

【Lapiz】袴田事件の再審で静岡地裁は9月26日、袴田巌さんに無罪を言い渡した。想通りの判決であったが、私が注目したのは裁判官が謝罪するかどうかであった。再審判決で国井恒志裁判長は、「5点の着衣」などの証拠を捏造と認定、冤罪を引き起こした捜査機関を厳しく糾弾した。しかし、証拠の捏造については、原審段階でも疑いがもたれていた。公正な裁判が行われていれば無罪になっていた可能性があり、原審裁判官に責任がないとはいえない。冤罪事件の原点といわれる吉田巌窟王事件では、犯人とされた吉田石松さんが逮捕されて49年後の1963年、再審で無罪を言い渡した裁判長は、判決文に「われわれの先輩が冒した過誤をひたすら陳謝する」と書き、頭を下げた。袴田再審では検察側が控訴を断念、袴田さんの無罪が確定したのは逮捕されて58年後。「巌窟翁」を9年も上回る苦節の人生をたどった袴田さんに対し、国井裁判長は判決後、「ものすごい時間がかかった」と謝った。だが、先輩の誤判に対する謝罪ではなかった。 “びえんと《巌窟王事件から見る袴田事件》Lapiz編集長 井上脩身” の続きを読む

Lapiz2024冬号《巻頭言》Lapiz編集長 井上脩身

LapizOnline】今年8月8日、宮崎県沖でマグニチュード7・1の地震が発生、最大震度6弱の揺れを観測したのを機に、気象庁は「南海トラフ地震臨時情報」(巨大地震注意)を発表、1週間にわたる巨大地震に対する注意を呼びかけました。お盆休みにかかっており、海水浴場や夏祭り会場などでは書き入れ時でした。 “Lapiz2024冬号《巻頭言》Lapiz編集長 井上脩身” の続きを読む

Lapiz2024冬号は明日12月1日より掲載開始です!

パレスチナの少女(ベイルートで撮影・片山通夫)

【 LapizOnline】Lapiz(ラピス)はスペイン語で鉛筆の意味
地球上には、一本の鉛筆すら手にすることができない子どもが大勢いる。
貧困、紛争や戦乱、迫害などによって学ぶ機会を奪われた子どもたち。
鉛筆を持てば、宝物のように大事にし、字を覚え、絵をかくだろう。
世界中の子どたちに笑顔を。
Lapizにはそんな思いが込められている。

現代時評《ダモイ・トウキョウ》一之瀬明

「ダモイ・トウキョウ」表紙(部分)

【 609studio】かつて宇野宗佑という総理大臣がいた。短期の総理だった。宇野宗助という総理よりも外国メディアに「セックススキャンダルが日本の宇野を直撃」(ワシントン・ポスト)などと掲載されると、それが引用される形で日本で話題となった。
この頃から日本のマスコミは「権力に弱いマスコミ力」を発揮していた。この宇野宗佑総理にはあまり知られていない意外な面があった。「ダモイ・トウキョウ」という著作である。この本は宇野宗佑が自身のシベリア抑留の経験をもとに書いたものだ。このコラムの最後に彼の略歴などをリンクしておく。 “現代時評《ダモイ・トウキョウ》一之瀬明” の続きを読む

現代時評plus《SNSが世の中を変える》山梨良平

【609studio】アメリカのことはよくわからないが、昨今の我が国ではSNSが世の中を変える時代になった。今更だが、闇バイトの募集などもまさにその現象だ。昨日(11月17日投開票)行われた兵庫県知事選、再起を目指して前知事は新聞などの報道によると《「兵庫県知事選でも影響力増すSNS 識者「若年層へアプローチ成功」》(朝日新聞)。《斎藤前知事の「劇場型選挙」 支えたSNSの“奇兵隊” 兵庫知事選》(毎日新聞)。《兵庫県知事選挙【結果】斎藤元彦・前知事が当選、終盤SNSで支持広げる…失職知事の返り咲き田中康夫氏以来 》。 “現代時評plus《SNSが世の中を変える》山梨良平” の続きを読む

現代時評《貧すれば鈍してトランプ勝利》井上脩身

米大統領選でトランプ氏がハリス氏に大差をつけて勝利し、返り咲きを果たした。トランプ氏は選挙期間中、移民がペットを食っていると公言するなど、露骨に差別言辞を弄してきた。にもかかわらず、アメリカ国民がトランプ氏を世界のリーダーであるべき大統領に再び選ぶとはどういうことであろう。その理由を探っていると、世界でトップの経済大国であるアメリカは貧困国でもあるという意外な側面が浮かび上がってきた。「貧すれば鈍する」という。プアホワイトといわれる白人の貧困層が誤った判断をした結果、とわたしは思う。 “現代時評《貧すれば鈍してトランプ勝利》井上脩身” の続きを読む

現代時評《国民の選択》片山通夫

【609studio】27日、2週間の選挙運動を終えた衆議院選挙の投開票が行われた。国民の選択は自民公明両党に厳しい制裁を加えた。両党を足しても過半数に届かないという。結果として自公両党にNOを突きつけたわけである。諸々の結果に対する論評は各紙や各局などが書いている、もしくは今後石破政権の向かおうとする方向を見ると、政権にとっては「いばらの道」だ。それは過半数を割ったというだけのことではない。 “現代時評《国民の選択》片山通夫” の続きを読む

現代時評《八王子市民は良識を!》片山通夫

「高市氏、裏金候補を精力的に支援」とは2024年10月19日07時27分配信の時事通信だ。あの高市氏が八王子で、壺と裏金でだんまりを決め込んだ萩生田光一候補(東京24区)。自民党の公認を得られずに無所属で立候補している。「こんなすばらしい政治家を押し上げなくてどうするのか」とべた褒めだと時事通信は伝えた。 “現代時評《八王子市民は良識を!》片山通夫” の続きを読む

現代時評plus《知性と品性》一之瀬明

衆議院が解散されて、公認されない裏金議員の恨み節が聞こえる。自らの行いを恥じず責任転嫁も甚だしい。国民を愚弄した報いだと思うのだが、どうもそうは思っていないようだ。恨むなら安倍、管そして岸田氏を恨めばいい。いや、自らの以前の行いを恨むべしだ。 “現代時評plus《知性と品性》一之瀬明” の続きを読む