新型コロナウイルスが世界中で猛威をふるっている。WHOは当初最大のスポンサー中国に気を使って危険の度合いを図り損ねたため、国際社会に注意を促すことをためらったきらいがあった。
わが国においても、後手後手に回った。本来ならばこのような医学上の問題が問題が発生した場合、技術的な知見に基づいた対策を速やかにとってゆかねばならないはずだった。あの豪華客船での対応も含めて。 “現代時評《パフォーマンスはやめることだ》片山通夫” の続きを読む
現代時評《市長選悪用の桜を見る会》井上脩身
安倍晋三首相主催の「桜を見る会」をめぐる疑惑が晴れないまま、首相は闇のなかに葬りさる構えでいる。自民党一強でかつ首相の対抗馬がいないなか、なぜ私物化としかいいようのないほどに招待者を増やしたのか。たかが桜を見る会である。首相の後援会関係者たちは、招待されなかったところで、安倍支持の旗を降ろすはずがない。首相として毅然としているふりをすればいいではないか。私は釈然としなかった。ようやくナゾが解けたのは、裏に首相の地元事情がある、との報道だ。山口県下関市の激しい市長選で、安倍派候補を応援した支持者を優遇した、というのである。「トランプ大統領と対等に話し合える」と豪語する安倍首相だが、その実質は地方政治家レベルなのだ。 “現代時評《市長選悪用の桜を見る会》井上脩身” の続きを読む
現代時評《ある雑誌記事》片山通夫
先日ふとしたきっかけで興味をひかれた記事を読んだ。2008年の某日、海難事故が起きた。筆者も事件そのものは覚えている。海上自衛隊のイージス艦と漁船が衝突した事故だ。今年13回忌を迎えるという。むろん犠牲者は漁船の乗組員である。 “現代時評《ある雑誌記事》片山通夫” の続きを読む
現代時評《やってる感》片山通夫
巷間「やってる感」という言葉が話されている。言わずと知れた安部首相の政治を表現した言葉だ。
あたかも「やっている」というアピールだけがまかり通っている状況を指す。実際には決して結果を生まない。北方領土返還問題、原発問題、拉致家族問題、台風災害復興などなど・・・「やってる感」がはびこっている安部首相だが、ここにきて「誤魔化しようのない」大問題が起きた。 “現代時評《やってる感》片山通夫” の続きを読む
現代時評《コロナウイルス狂騒曲》山梨良平
~終わりの始まりか~
それはチェルノブイリ原発事故から始まった1986年4月26日1時23分(モスクワ時間)に、ウクライナ・ソビエト社会主義共和国のチェルノブイリ原子力発電所4号炉で起きた。大事故だった。ソ連当局は当初この事故をひた隠しにしていた。抑え込もうとしていたのだ。
ことの発覚は意外なところからだった。 “現代時評《コロナウイルス狂騒曲》山梨良平” の続きを読む
現代時評《デマに惑わされるな!差別を助長するな!》山梨良平
阪神大震災や東日本大震災などの大災害を経験し外国から暴動も何も社会不安になるようなことを起こさなかったことを称賛の的だった我々。ところがそのうちの一部だろうが、今回の新型ウイルスに関しては、ちょっと様子が違った。デマが飛び交っている。それも無責任なデマが・・・。ここではどのようなデマかは書かない。むろん誰しも死に足る危険のある新型ウイルスは恐ろしい。かく言う筆者も同様の思いだ。
韓国の話に飛ぶ。中国・武漢からチャーター機で帰国した人々は忠清南道牙山の警察人材開発院と忠清北道鎮川の国家公務員人材開発院に14日間隔離収容されて経過観察される。これらの人々を迎える牙山などでは反対運動も起こっている。
しかし一部住民がフェイスブックなどのSNSを中心に「我々が牙山だ(#We_are_Asan)」という帰国者歓迎運動を繰り広げ、注目を集めているというのだ。「一方の記事だけを見て各種のSNSに牙山と鎮川(チンチョン)を誹謗する書き込みが溢れており、牙山市民として心が痛む。私のように武漢からの帰国者を歓迎する牙山市民も多いということを示したくてこのようにメッセージ・リレーを始める」とメッセージを書き込んだEさんは語った。
そして「恐怖の中で震えていたはずの帰国者たちを温かく歓迎しよう。一緒にやってくれたら、牙山市民と鎮川郡民、武漢からの帰国者にとって大きな力になる」と付け加えた。
(この項ハンギョレ新聞 http://japan.hani.co.kr/arti/politics/35619.html)
WHO推奨の個人ができる対策があったので紹介する。
コロナウイルスは、飛沫感染(つばや咳)や接触感染によって拡散していることが分かっている。咳やくしゃみなどの飛沫が直接口に入ることで感染するケースや、ウイルスが付着したドアノブなどを触った後に、手で口元や鼻をこすったり、あるいは食べ物を手でつかんで食べたりして感染する場合などが考えられる。
日常生活の中で、多かれ少なかれウイルスが手についてしまうのはしょうがない。だからこそ、手についたウイルスを体内に取り込むのを防ぐために、まずは石鹸などを使った手洗いの徹底が第一の対策といえる。日本では、対策としてまずマスクをつけることが推奨される場合が多い。マスクによって鼻や口元を触りにくくなったり、くしゃみなどをしたときに飛沫が飛び散ることを防いだりできることは確かだが、マスクはエチケットとしての側面が強い。
(https://www.businessinsider.jp/post-206544)
マスクが品薄だといわれている。マスクは自分からの飛沫が飛び散ることを防ぐ。つまり周りにまき散らさないためのもの。買い占め無いようにしたい。それはハンカチや腕などで代用できる。それよりも手を十分に洗うことが重要と言われている。再認識したい。
次にデマ対策だが、SNSなどで出所不明の情報を安易に信じたり、拡散したりは絶対に避けたい。その情報が正しいものかどうか、例えば新聞やテレビなど信頼できる情報を発表しているマスコミや市町村、国の機関のHPなどで確認するだけの余裕を持ちたい。むろんそれでも間違いは起こる。その時は直ちに訂正したいものだ。
こんな時こそ冷静に対処したいものだ。そうでないと1923年関東大震災時の朝鮮人虐殺事件の二の舞に陥る。
現代時評《25回目の鎮魂》片山通夫
四半世紀前の1月17日、巨大な地震が淡路島、神戸そして大阪を襲った。早朝のことだった。そう、阪神淡路大震災と名付けられた地震である。筆者は当時ある病気でドクターストップがかかっていて、激しい運動(例えば走ること)などは禁じられていた。テレビや新聞で伝えられる惨状を見るにつけ、知人の安否などが気になっていたが、ペットボトル一本届けることができなかった。
筆者だけではないだろう。そんな思いの人々が日本、いや世界中におられたことと思う。以来、筆者はこの日に日本にいる限り、神戸を訪れることにしている。
特に何もするわけではないのだが、これは筆者なりの鎮魂の表現である。
鎮魂そして合掌
現代時評《中村哲医師とハンセン病》井上脩身
NGO「ペシャワール会」の医師、中村哲さんが12月4日、アフガニスタン東部で銃撃を受けて亡くなった。この悲しい報道で、中村さんが1992年、毎日国際交流賞を受賞したさいの記念講演が私の脳裏によみがえった。当時パキスタンでハンセン病の治療に当たっていた中村さんが「ハンセン病への偏見は近代化に応じて強くなる」と述べたことが、強く印象として残ったのだった。中村さんが非業の死を遂げる1カ月近く前の11月15日、ハンセン病家族補償法が参議院本会議で可決した。我が国が近代国家になって以降、ハンセン病の患者とその家族が偏見、差別にさらされてきた歴史を重ねると、中村さんの指摘は差別の本質を鋭く射抜いているように思える。中村さんは後に用水路を引くなどの灌漑に全力を傾注。今回の事件にともなって、新聞やテレビではその功績業をたたえる報道が目立った。そのことに異存はないが、ここでは中村さんのハンセン病への取り組みを振り返りたい。中村さんが敢えて苦難の道に分け入った動機が近代への懐疑にあるように思うからである。 “現代時評《中村哲医師とハンセン病》井上脩身” の続きを読む
現代時評《私費での不倫は不倫ではない》山梨良平
安倍政権らしいニュースが飛び込んできたようだ。あまり一般紙=忖度大マスコミは報道しないが安倍首相補佐官と厚労省女性幹部が公費で「京都不倫出張」。菅官房長官は例によって和泉氏から報告を受けた内容として「公務として手続きを取った上で出張し、京都市内の移動は私費で支払われている。適切に対応したと聞いている」と述べ、「公私混同」との指摘を否定した。 “現代時評《私費での不倫は不倫ではない》山梨良平” の続きを読む