現代時評《五輪じんわり中止にシフト?!!》片山通夫

アベノマスクをする安倍前首相+サイズも小さい。総額260億円とか?

《五輪開催「感染1日100人以下に」都医師会長が返上アシスト》東京五輪の安全な開催基準は「都内の新規感染者数を100人以下にする」――。東京都医師会の尾崎治夫会長が厳しい目標に言及
し始めた。(日刊ゲンダイ

小池都知事は狡猾だという印象が筆者にはあった。東京都知事というポジション、五輪という世界的なイベント、そのイベントの主催都市の知事という立場はある意味「首相や他府県の知事そして政府そのもの」を「自分に有利な方向」に持ってゆこうとしているかに見えるのだ。都民ファーストなる言葉も筆者にとっては空々しく聞こえる。 “現代時評《五輪じんわり中止にシフト?!!》片山通夫” の続きを読む

◇現代時評《台湾からの報道を垣間見る》片山通夫

(台北中央社)英誌エコノミストが最新刊で台湾を「地球上で最も危険な場所」と指摘したのを受け、蔡英文(さいえいぶん)総統は先月30日、自身のフェイスブックを更新し、中国の脅威は確かに存在するものの、政府は「考え得る各種のリスクを管理し、必ず台湾の安全を守れる」と強調した。

台湾からのニュースは最近きな臭くなってきた。またフォーカス台湾は「台湾の駐日代表、米大使公邸を訪問 断交以来初」と報じ、一方で「中国が侵攻したら台湾の国家承認を米元官僚がバイデン政権に提言」とも伝えた。

台湾からのニュースはフォーカス台湾 

先月菅首相が訪米しバイデン大統領と会談したが成果はあまり芳しくはない。
バイデンにとっては「中国と良好な関係」を当面築けないような中、アジアの同盟国・日本がやってきた。晩さん会ならぬハンバーガーランチもそこそこに台湾防衛の声明を成し遂げたのだから大成功だった。台北は喜び東京は「えらいことになった」とわかっているのか否か…。
何しろ台湾海峡有事の時の「軍事協定」のようなものを菅首相は簡単に、いやもしかしたら、わかってて訪米したのかもしれない。

一方盛んに報道されているのは「台湾パイン」。中国への輸出が90%を占めていたが突然中国が害虫検出を理由に輸入を停止して輸入を打ち切ったのがこの3月。このニュースが報道されると日本ではSNSで「台湾パインを食べよう」という呼びかけが瞬く間に広がった。そして最新の情報では「屏東産パイナップル、日本大手スーパーへの販売量が倍増の見通し/台湾」と文字が躍ってい
る。

地震国日本は大きな地震のたびに台湾や韓国に助けられてきた。特に台湾とは国交こそないが互いに「経済文化代表処(大使館に相当)」を置き、文化・経済だけでなく政治的な窓口になっている。

今更有事の際に「台湾を見殺し」には出来まい。しかし中国との経済的な結びつきも重要だと考える経済人も多いと思われ日本政府も無視できまい。この難しい局面をうまく舵を取るには相当広い見識と決断力・説得力が、日本国民相手だけでなく、アメリカなど関係諸国、そして何よりも台湾に対して必要だ。

そのような政治家がわが国に存在するのか、残念ながらはなはだ疑問である。

現代時評《コロナ、この一年》山梨良平

報道を見ると世界の先進国ではコロナウイルスに対するワクチン接種が相当進んでいるように見受けられる。昨年からのこの一年あまり、わが国は一体何をしてきたのだろうと暗澹たる気持ちだ。

例えば「新型コロナウイルスワクチン接種率の推移【世界・国別】」という報告がある。(上記の表)

図は今年の4月29日の報告だ。とにかくほとんど接種されていない。最初に医療従事者に接種するといいながら人口比でたったの2%。思えば政府は2020年4月7日に「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」で閣議決定し、これにより布製マスクの一般家庭への配布が開始された。また、マスク配布については、全国の医療機関にサージカルマスクを、高齢者施設や障害者施設や全国の小学校・中学校向けに布マスクをそれぞれ優先的に配布することも決め、予備費約233億円と、2020年度補正予算案に計上した233億円を合わせた計466億円を計上した。
英国在住の作家黒木亮氏の報告によると「英国がワクチンの大規模接種の計画立案に着手したのは昨年1月10日で、まだ国内で最初の感染者が確認されていない段階」だった。河野太郎氏がワクチン担当大臣に任命されたのが今年1月18日なので、ほぼ一年前のことである。
つまりまだワクチンそのものが完成するのか全く不明の時に、英国タスクチームを政府内に結成した。アベノマスクの時代だ。

この夏のバカンス期には米国、英国とEU間の往来も視野に入れている。また台湾は国交のあるパラオとの団体観光往来を再開下のが4月1日。シンガポールや香港との観光往来を構築し、他にニュージーランド、オーストラリア、中国を候補に挙げる。

一方わが国は厚労省のホームページによると5月1日現在《令和3年2月17日から令和4年2月末までの予定》と掲載されている。ところが7月には政府はオリンピックを開催すると意気込んでいる。
今なおワクチン接種率が2%しかないわが国が実際にオリンピック・パラリンピックを開催できるものかは、私に言わせれば全くの夢物語だ。一日も早い撤退の決断を即す。

この一年の安倍政権、菅政権の半年はコロナに関してオリンピック・パラリンピックに関していかに無駄な時間と費用を費やしてきたか。政府関係者は万死に値するといえよう。。

最後にとんでもないニュースが届いた。

日本のワクチン接種遅れに批判強まる-大量のEU製が承認済みと発覚
Bloombergが伝えた。

現代時評《コロナ災害と大阪府知事の責任》井上脩身

私は毎日、大阪府と東京都の新型コロナウイルス新規感染者数を手帳にメモしているが、3月半ばころからの大阪府の急激な感染拡大に驚く。4月13日(4月第2火曜日)は1099人と初めて千の大台を突破、3月の第2火曜日(9日)の103人に比べると、1カ月の間に実に10倍も感染拡大ペースが上昇した。同じ期間、東京都では290人から510人へと1・8倍しか増えておらず、大阪府の蔓延ぶりは異常である。しかも重症患者の病棟不足という医療崩壊が起きており、「大阪コロナ災害」とも呼ぶべき深刻な事態である。吉村洋文・大阪府知事の要請により、2度目の緊急事態宣言を東京よりも21日も早い2月28日に解除した結果であることは明白であろう。吉村知事は20日、3度目の緊急事態宣言を菅義偉首相に要請した。治ってない病人を早期に退院させたため悪化し、また入院させるようなものだ。知事の責任は重大である。 “現代時評《コロナ災害と大阪府知事の責任》井上脩身” の続きを読む

現代時評plus《緊急事態宣言 その3》片山通夫

筆者からのスポンサー各社への提案

今、聖火リレーが日本の各地を回っているが中には無観客、もしくはリレー中止の県もある。
スタートの福島でスポンサーのPR姿勢が派手すぎて顰蹙を買った。スポンサーとしては不本意な結果だったと思う。下手をすれば東日本大震災10年目に顰蹙を買ったわけだ。今後マイナスイメージが付きまとうだろう。誰がこんなCMパレードを企画したのか?社会の状況に目を向けない電通の差し金かもしれない。

筆者はオリンピックを支えているスポンサー各社に提案したい。
あっさりとオリンピックの開催をやめるよう進言して「その予算を今困っている医療」をはじめ、休業補償に充当することだ。無論それだけの金額が集まらないかもしれない。そこは国なり、都道府県なり、また篤志家に協力を要請することだ。

ただ断っておくがわが国の政治家や電通をはじめとするコロナで金もうけをしてきた連中は排除すべきだ。公平を旨とし、第三者委員会で決めるということが重要。理由?、言わなくてもわかるやろ。
例えば、酒メーカーや食品メーカーには居酒屋やバー、レストランなどへの休業補償に参加してもらう。
テレビや新聞では毎日いろんな業界の休業補償の状況を伝えてもらう。

こんなことを3回目の緊急事態宣言中に考えた・・・。(完)

現代時評plus《 緊急事態宣言 その2》片山通夫

世界が注目するバッハ会長の訪日

バッハ会長の訪日は5月17日だそうだ。今の予定では。さあ、どのように出るかは神のみぞ知るというわけだが、日本の国民の70%以上の人が反対もしくは延期を望んでいる中で、緑の狸とガースーがどのような決着をつけるか国民ならずとも世界から注目されている。

バッハ本人は「コロナと開催は無関係」と言っているようだ。しかし開催都市の状況を見ると考えは変わる可能性はある。いや、引き際をスポンサー各社に納得させるための訪日なのかもしれない。
聖火リレースタート→スポンサー企業の車列が大音響で顰蹙を買ったが、以来少しはましになったようだ。そしてここにきて3度目の緊急事態宣言。スポンサーもたまったものではないだろう。(この稿続く)

 

現代時評plus《緊急事態宣言 その1》片山通夫

コロナ蔓延下のオリンピック

日本の政府関係者やオリンピック委員会の人々は、実際のところこのコロナ事態でオリンピックやパラリンピックが開催できると思っているのだろうか。中にはバッハIOC会長のように、狂信的に「コロナが原因で開催できないことはない」と言い張る人物も一部にはいる。
莫大な金をかけて開催の準備を続ける意味はあるのか、筆者は大いに疑問に思える。一体だれのための開催か。一体何のための開催か。

そんなことを考えて居たら「爆発的」ともいうべきコロナ蔓延が東京、大阪などで起こってきた。大阪の知事は時には「逆切れ」を起こしながらテレビに出続けて大方の顰蹙を買っている。東京の知事は「女性最初の首相」を狙っているなどといろいろ憶測されて、それでもそれを否定しないで、あわよくばとこの非常事態でも「自分ファースト」よろしく暗躍しているように見える。
おりしもIOCのバッハ会長が来日するとか。主催都市である東京都知事はバッハ会長を説き伏せて五輪中止を発表するのではないかと筆者は憶測する。緑のタヌキの異名をとる都知事のことだ。これくらいは朝飯前だろう。(この稿続く)

*タイトルを変更しました。

【609 Studio】email newsletter > 2021年4月20日 No.998

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◇連載コラム・日本の島できごと事典 その20《選挙権のない島》渡辺幸重
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バックナンバー・連載コラム・日本の島できごと事典     ──────────────
 日本でいちばん人口が少ない自治体(村)は伊豆諸島・青ヶ島村で、2015年国勢調査では178人となっています(原発事故のため避難者が多い福島県の飯舘村と葛尾村を除く)。“鳥も通わぬ”といわれた八丈島からさらに約64km南下したところにあるのが面積5.96平方キロの小さな青ヶ島です。
日本で初めての選挙が行われたのは大日本帝国憲法発布翌年の1890年(明治23年)の衆議院議員選挙のときです。選挙権を持つのは、直接国税を15円以上納めている満25歳以上の男性のみで、1925年(大正14年)になって25歳以上のすべての男性に広がりました。満20歳以上の男女すべての日本国民が選挙権を持つようになったのは1945年(昭和20年)の第二次世界大戦後になってからのことです。ところが、青ヶ島で初めて国政選挙が行われたのは1956年(昭和31年)7月8日の参議院議員選挙でした。青ヶ島の住民には明治時代から敗戦10年後に至るまで選挙に参加することができず、憲法違反の基本人権剥奪が続いていたのです。
公職選挙法第8条には「交通至難の島その他の地において、この法律の規定を適用し難い事項については、政令で特別の定をすることができる」とあり、同法施行令第147条には「東京都八丈支庁管内の青ヶ島村においては、衆議院議員、参議院議員、東京都の議会の議員若しくは長又は教育委員会の委員の選挙は、当分の間、行なわない」とありました。これが1956年6月6日の改正まで存在したのです。
昭和20年代当時、島の中学生は作文に次のように書いています。
「(新しい憲法に)国民は自由、平等、国の主人公だと書いてあるとおそわった。けど、それはうそだと思う」
「この島の人たちには選挙権がありません。えらい人たちは口先きばかりで、実際にやっていないのです。便利なところでも不便なところでも、住んでいるのは日本人なのです」
「口ばっかりの民主主義はほしくない。ぼくはくやしい。かなしい」

投票箱を運ぶのが間に合わない、という理由だけで青ヶ島の人だけ選挙権が奪われました。私たちはこの歴史を忘れることなく、かつての島の中学生の声を自分の気持ちのなかにあらためて受けとめたいと思います。

※写真:<青ヶ島 青ヶ島村 評判&案内 | トリップドットコム>より

連載コラム・日本の島できごと事典・バックナンバー/

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◇現代時評《今更だけど》山梨良平
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わが国の過去からの実績(?)がここにきて顕著に表れてきた。戦前は「退却」を「転進」といったらしい。また「全滅」は「玉砕」。所謂大本営発表である。

少なくともわが国の政治屋や官僚はこの血を見事にかつ脈々と受け継いできている。昨夜(21年4月13日)あたりの新聞に掲載されている記事を見ればそれが実感できる。「汚染水」を「処理水」などと言い換えればまるで「浄化された水」のごとくの印象を与える。いやそれが目的だろう。マスコミも戦前と同様、権力に迎合して同罪である。麻生氏に至っては「飲める」らしいと宣ったと
いう。本人は十二分に生きてきただろうから「処理水飲んで見事玉砕」されようがご勝手にというところだが、老後の貯えも十分でない我々国民はそうは行かない。

閑話休題。
維新の大阪はここにきて大変なことになっている。コロナ地獄とでも表現するしかしようがない。保健所や病院を減らした報いが今になって表れてきたわけだ。4月17日のNHKニュースでは「大阪府 医療体制ひっ迫で滋賀県に支援要請」とあった。
およそ、国民の生活を脅かすような政治は政治とは言えない。文化をないがしろにする政治、科(化)学、等の予算を削るような政治はもはや政治とは言えない。無論病院や保健所などの国民の健康を守るべき装置は当然である。図書館に国公立の学校などに効率や金銭的な利益を求める政治もしかりである。ましてや原発の汚染水を海に流すという暴挙は論外といえよう。

日本の政治屋はこのことを改めてわきまえす必要がある。
最後に日本国憲法の25条を紹介しておきたい。憲法は「国民を縛るのではなく政府を縛る」ものだ。

第二十五条】
すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなけれ
ばならない。
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◆編集長から:片山通夫
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台湾が注目されている。コロナに打ち勝っている台湾だ。人口23,568,378人(2020年)。
一つのエピソードを紹介したい。
⇒感染確定者との接触者を「明確な濃厚接触者」「濃厚接触もしくは接触可能者」「公開した同一時刻同一場所にいて症状のある人」と3種類に分類して、隔離措置、経過観察、診察検査を行う。なお、濃厚接触者とは「感染確定者と1~2メートル以内で15分以上接触した人」と明確に定義されている。
詳しくはダイヤモンドオンライン

わが国のコロナ対策とは根本的に違う。

さてその台湾だが近頃中国の「覇権主義」で不穏な空気が漂ってきている。中国軍機が煩雑に「航空識別圏」を超えて台湾側を威嚇しているのだ。その台湾海峡の不穏な空気を一掃するためにこのほどの日米首脳会談で「台湾海峡の平和と安定の重要性確認」し、共同声明にも明記したという。今後の日米両国は無論、台湾海峡の状況を注視したい。
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発行    2021年4月20日 No.998
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現代時評《B29に立ち向かう竹槍》片山通夫

今日・21年4月8日現在、日本の新聞などで「ワクチンパスポート」を検索してみた。無論漏れがあることも承知の上で書くと、ほぼすべてが海外のニュースの紹介だ。例えば「全米初のワクチンパスポート運用 ニューヨーク州、アプリで証明」と共同通信が伝えたのは3/27(土) 12:29配信。
3/27(土) 12:29配信記事では「ANAがワクチン接種履歴などのデジタル証明書実験を実施 実用化には各国の承認が必要」という記事が同じ共同通信が伝えた。 “現代時評《B29に立ち向かう竹槍》片山通夫” の続きを読む

現代時評《アメリカ世》山梨良平

琉球国 第18代 尚育王

「アメリカ世」という言葉がある。「アメリカゆー」と沖縄では発音する。あの忌まわしい戦争で日本が負けた時から、沖縄は「アメリカ世」と呼ばれることになった。1972年までの27年間を指す。この間沖縄はアメリカの一部として扱われた。ものの本にはこの27年間では沖縄の公用語は日本語とともに(事実上ではあるが)英語と書かれている場合もある。少し歴史を振り返る。明治時代のことである。実に失礼な話だが「琉球処分」という言葉がある。
当時は薩摩に隷属していたとはいえ、琉球王国と呼ばれる一個の王国だった。しかし明治政府によって日本の版図に組み込まれ沖縄県となった。(詳しくは註) “現代時評《アメリカ世》山梨良平” の続きを読む