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【609 Studio】email newsletter 2024年12月17日 #1186
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世界の話題、LAPIZ編集長のコラムなど多彩な話題満載!
なおLapizOnlineは609studioと統合いたしました。
また諸般の事情によりサハリンの話題は都合により当面休止いたします。
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◆現代時評《視野狭窄》山梨良平
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視野狭窄という言葉がある。医学上の言葉だろうが、その持つ意味は恐ろしい。
素人ながら調べてみたら《視野の一部が見えなくなったり、見える範囲が狭くな
ったりする状態で、両目で見ているときは気づきにくいことが多く、片目で見た
ときに気付いてもいつから狭くなったのかがわからないことが多い》とあった。
徐々にもしくは気が付かないうちに視野が狭くなる病気で、いつしか失明の危険
もある》らしい。
ここでいう医学的な意味はともかく、現実には政治の世界などで、上に立ったも
のなどが「視野狭窄」を起こしている場合が多い。例えば今世界で話題になって
いるシリアのアサド大統領がロシアに亡命した。これは「父子2代で50年超の
恐怖政治(東京新聞)」を行ってきた結果だろう。この親子は極度の「視野狭
窄」でほとんど周りを見えてなかった。彼の経歴を見ると皮肉なことに「1988年
にダマスカス大学を卒業。シリア軍で軍医として働いた。4年後の1992年、ロン
ドンに本部を置くウェスタン眼科病院で眼科を専門とする大学院に通った」とあ
る。皮肉なことに眼科医だったのだ。
これからアサド大統領親子の「悪行」がどんどん出てくると思うが、独裁者の末
路と言うものに考えさせられる。今後、プーチン・ロシア大統領、北朝鮮の金正
恩とその一族、中国の習近平総書記等、またアフリカや南米などまだまだ民主的
なシステムで選ばれた指導者も少ない国々があるようだ。
そんな国々の指導者、もとい独裁者は、自らの末路を歴史に照らして考える能力
もないのだろうか?
憐れと思うばかりである。
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【出版案内】
新版 日本の島事典 単行本 2022/12/2
長嶋俊介 (著), 渡辺幸重 (著)
27年ぶりの改訂新版。収録島数、国内最多!日本の全容を総合知で集約した歴史
的大著?国土地理院地図情報をベースに有人島、人工島、無人島など約15,000島に加え、岩礁なども丹念に調べ上げ、島の現在を特定。
国境水域における国際関係が複雑化するなか、島国である日本の成り立ちと現状
を知ることのできる比類なき事典。 https://x.gd/i2TJY
出版社 三交社 (2022/12/2)
単行本 1600ページ
ISBN-10 4815540551
ISBN-13 978-4815540555
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【出版案内】
「光太 虹の国に行く」 いのしゅうじ(本名・井上脩身) 著
中学1年生の光太が同級生のケイ子とともに、1万匹のタマムシが引く飛行機
に乗って虹の国に行き、虹の国の子どもたちと冒険をする物語。
詳しくは https://x.gd/x39ud
文芸社 刊 ISBN:978-4-286-24684-0
定価:1,320円 (本体 1,200円)
判型:四六上
ページ数:164
発刊日:2023/11/15
ジャンル:童話
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■山梨良平の現代時評plus
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現代時評plus《ノーベル平和賞と政治家の役目》
オスロから伝えられるノーベル平和賞の意味は「核の脅威」だ。ヒロシマ・ナガ
サキから80年になる今現在も「核の脅威」は増えこそすれ一向に減りはしていな
い。簡単に言うと核は世界の政治家の手中にあることは紛れもない事実だ。政治
家の思惑で戦争がはじまり、ロシアはウクライナに攻め込み、まもなく3年が経
とうとしている。ロシアのプーチン大統領は「核兵器の使用も匂わせて」ウクラ
イナのみならず、西欧をはじめ世界に恐怖を与えている。そして今イスラエルは
パレスチナ人を相手に戦争を仕掛けて一年。世界のマスコミや政治家たちは、こ
の戦争を「紛争」だの「侵攻」だと矮小化することに余念がないのではない。そ
こには攻撃によって死体の山があり、瓦礫の山があり、食料もなく病院や子供た
ちが通う学校すら攻撃されている。
きっとオスロから伝えられるノーベル平和賞は「核の脅威のみならず」政治家た
ちのいうところの「紛争」や「侵攻」と言った戦い、つまり「戦争」をやめなけ
ればならないというメッセージだと私は受け留めた。
政治家は国境・立場の垣根を越えて協議し「戦争」をやめる手段を考えるべきだ。
そうでないと人類の存続にかかわり、元も子もなくなる。
(ノーベル平和賞の授賞式が日本時間の10日夜、ノルウェーの首都オスロで行わ
れた)
現代時評plus《前防衛長官に続き警察トップも拘束》
もうシッチャカメッチャカなのだ。警察トップの趙志浩(チョ・ジホ)警察庁長
官とソウル警察庁トップの金峰植(キム・ボンシク)長官を内乱容疑で拘束され
たという報道。韓国は歴代の大統領の末路、つまり5年の任期を無事終えたとし
ても、暗殺されたり逮捕されたケースが多い。理由は様々だが。
今回もややこしい6時間の戒厳令で側近が逮捕された。おそらくこれらの拘束・
逮捕は大統領逮捕の布石もしくは前段階だと思う。
そして遂に大統領官邸の家宅捜査も。(2024/12/12午前現在)
現代時評plus《ネットメディアが選挙を導く》
今年は選挙の年だった。東京都知事選挙、衆議院選挙、兵庫県知事選挙とこの半
年の間に大きな選挙が行われた。マスコミの世論調査とかけ離れた結果が表れた
選挙でもあった。いわゆるSNSは不特定多数の、いわゆるマスコミの言う「無党
派層」とも違う一定の層が存在することを見せつけた。SNSで話題になることが
選挙での勝利の秘訣になりつつある。考えてみればインフルエンサーという種族
ている人物のことを指す。彼らはおそらく世の中の動向をいち早くつかみ、それ
をSNSなどで流布する手段に長けている。この手法を選挙に用いれば、現存する
マスコミの何歩か先を行くことができる可能性を秘めている。うまくすれば現存
マスコミがテレビや新聞で取り上げてくれれば、次からは自然に世の中に浸透し
てゆく。
ちなみにインフルエンサーは感染症のインフルエンザ(influenza)とラテン語
の「流行」から来ており、語源は同じである。
現代時評plus《独裁の終焉》
シリアの首都・ダマスカスから、大統領とその家族はロシアへ亡命し「アサド王
朝」とも称されたアサド家2代53年にわたる統治は終焉を迎えた。いやその前に
我が国でも故安倍晋三を中心とした「安倍一派」と呼ばれる自民党内の独裁グ
ループが安倍晋三の暗殺がきっかけで瓦解した。「親亀こけたら皆こける」。
韓国でも「大統領のクーデター」はたった6時間で終わった。
こうしてみるといわゆる「独裁」と言う政治手法は遅かれはやかれ瓦解する運命
にある。独裁者はそこまで「刹那的」なのか。
現代時評《ユン韓国大統領弾劾》
韓国市民はその力を発揮した。長い間軍事独裁政権だった韓国が遂に韓国史上初
めて弾劾で大統領をその地位から引きずり下ろした。筆者が思うに「弾劾に賛成
しない議員には次はない」とのプレッシャーがかなりの力で働いたとみている。
韓国人の友人に言わせると「日本と違って韓国は騎馬民族で少々荒っぽい。日本
は農耕民族で守りに徹しているが・・・」というわけである。
我が国では農民一揆はなかなか起こりそうにない。
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【出版案内】
片山通夫写真集 ”ONCE UPON a TIME”
アマゾンでも電子雑誌として販売中! https://onl.bz/EVvmBhx
60年代から撮り続けたドキュメンタリー220点あまりを収録した写真集。1960年
代のキューバ、「北送」と呼ばれた在日朝鮮人の祖国帰還の新潟港。ベイルート
の重信房子、ブルガリア、チェコ、ルーマニアなど東欧諸国の民主化や廃墟とな
ったチョルノブイリ、作者のライフワークとなったサハリンの戦後問題。そして
時代を映す日本の折々の風景をモノクロームで描いた作品集。オンデマンド印刷。
全286頁。モノクローム写真239点を収録。
発行 publishing house Lapiz
本体価格 5000円(税込)+送料(600円)
お問合せ・ご注文はメールで。
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お名前、電話番号、郵送先など連絡先をお忘れなく。
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◇編集長から:片山通夫
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◇総理大臣に聞かせたい。少し長いが引用したい。
ノーベル平和賞の授賞式で、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)を代表してスピーチした田中熙巳(てるみ)さん(92)は、「日本政府が原爆の犠牲者に国家補償をしていない」ことを繰り返し言及した。《もう一度繰り返します。原爆で亡くなった死者に対する償いは、日本政府は全くしていないという事実をお知りいただきたい」
◇今年の漢字は「金」。世相を表しているのだという。「周辺国に迷惑をかけ、
原爆を落とされ、戦争は二度としないと決意した。でも最近、その決意が揺らい
でいる」。いずれ書いてみたいと思う『今年の漢字』がある。それは、平和の
「和」。「それまでは、頑張らなあきませんな」第1回から揮毫(きごう)し続けているのが森清範(せいはん)貫主(かんす)(84)。(朝日新聞から)
◇寒い日が続きます。北や日本海沿岸の国からは雪の便り。
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