丹波紀行《鬼が行く道 004》片山通夫

「ネムリ神」

ネムリ姫(丹波篠山)

丹波篠山には、いわれ不明の正月神事が今に伝わる。
同市の上板井と言う郷では天満神社では大晦日から元日にかけて行われる神事で、不思議な神が登場する。木の板に「過去と現在の男女が描かれた板」が登場する。その板は境内のご神木などに置かれる。地元に人に聞いてみても「意味わからへんけどずっと続いている」と言うばかりである。研究者でさえ、「いわれは不明。ある意味『奇祭』」という謎っぷりだ。「意味は分からないまま、脈々と受け継がれている風習。みなさんの身近にもあるのでは?」とのこと。
(この項丹波新聞 https://x.gd/h6Zj0 )(続く)

連載コラム・日本の島できごと事典 その164《はも道中》渡辺幸重

祇園祭はも道中(「京都ガイド」サイトより)

京料理で魚と言えば鱧(はも)。祇園祭では「はも道中」があり、祇園祭そのものが「はも祭」と呼ばれるほどハモ料理は京都に欠かせない存在です。はも道中は八坂神社から四条通をハモなどが入った木桶を下げた行列が練り歩き、その後八坂神社にハモが奉納されます。これは古代に御食国(みけつくに)と呼ばれた淡路島から宮中にハモを献上した歴史に由来しています。 “連載コラム・日本の島できごと事典 その164《はも道中》渡辺幸重” の続きを読む

連載コラム・日本の島できごと事典 その163《無人島化政策》渡辺幸重

グラフ「年代ごとの無人化島の発生数」(須山聡)

私は若い頃「人口が少なく生産性の低い小さな島は無人にしたほうがよい」という話を聞いていたので調べてみたところ、1964(昭和39)年に日本政府の全国離島審議会小委員会から「『小島の大島への移住』に関する意見書」が出ていました。 “連載コラム・日本の島できごと事典 その163《無人島化政策》渡辺幸重” の続きを読む

連載コラム・日本の島できごと事典 その162《マングース根絶宣言》渡辺幸重

「マングース根絶宣言」を伝えるニュース番組(朝日新聞デジタル)

2024(令和6)年9月3日、環境省から「奄美大島における特定外来生物フイリマングースの根絶の宣言について」という発表がありました。そこで出されたのが「奄美大島におけるマングース根絶宣言」です。 “連載コラム・日本の島できごと事典 その162《マングース根絶宣言》渡辺幸重” の続きを読む

fiction《アマテラスの誤算 完》片山通夫

アマテラスの誤算

【609studio】卑弥呼がアマテラスの化身だったということは日本史上最大の機密事項だった。天上神と地上の女王、よく考えればアマテラスが地上に降りるにはそれ相当の地位や場所が必要である。つまり太陽神であるアマテラスが鎮座するには、生半可なことは出来ない。国つ神たちは無論神武天皇も困ってしまった。そこで「化身」という手段を用いた。アマテラスも自らの化身なら納得も行く。 “fiction《アマテラスの誤算 完》片山通夫” の続きを読む