現代時評plus《もっと外交交渉力を!》山梨良平

南北、つまり韓国と北朝鮮両国の事である。もともとそんなに仲がいいわけではなかったが、このところ極度に悪くなってきている。真相はわからないから、筆者の憶測でしかないが、一触即発の危機であるなんでも汚物風船を飛ばしたとか。なんだか子供の喧嘩じみているが、あまり楽観はできない。北朝鮮は既にロシアに加勢してウクライナ戦線に兵を派遣しているようだ。この事態をわが身に置き換えて考えてみればその深刻さがよく理解できよう。

つまりアメリカ一辺倒のわが政府が、米の肩代わりして、イスラエルに組しレバノンなどでイラン相手にドンパチを始めたと考えてみればいい。イランもイスラエルも無論アメリカもいわゆる核保有の国家だ。今年ノーベル平和賞を受けた日本原水爆被害者団体協議会がどれほど頑張っても、おそらく日本政府はアメリカやイスラエルに請われればひそかに自衛隊員を差し出す可能性は決してゼロではない。万一、一人でも兵が前線で負傷したり最悪亡くなったりすれば、防衛省は国民はおろか国会にも報告はしないだろう。

北朝鮮も真正面から米軍相手に争いを仕掛けることはないだろうが、38度線で韓国軍相手の小競り合いが始まっている以上、早晩小競り合いがふnン層に発展する危険がある。そうすれば「朝鮮戦争で儲けた日本」は道義上戦争に加担せねばならなくなる危険がある。「外交力や交渉力」の育成をしなかった日本はたちどころにしたたかな交渉力に長けた、ロシア、中国並びに南北朝鮮の餌食になりそうで怖い。