現代時評《地震、雷、火事、おやじ》片山通夫

鯰に御札を貼る要石-出典:国立国会図書館デジタルコレクション

【609studio】かなり古いことわざだとは思っていた。「地震」は恐ろしいのは確かに一番だと言える。江戸時代から色んな地震に名前が付けられていた。国会図書館には「地震年表(江戸期:1605年~1868年)」と言うのが残っている。
そしてたいていが大暴れするナマズが描かれていて地震が起こる。科学的根拠はない。地震の規模は、マグニチュード(M)7.0~7.1 と推定されているがこれも定かではない。ナマズが「迷惑だ」と怒っているかもしれない。

エレキテル発生装置

次に「雷」だがこれも理屈は通っているが、雷が起こる原因は定かではなさそうだ。平賀源内先生のエレキテルは有名だ。ただ当時の人々には、今でいう電気と言う概念はなかった。
「火事」は言わずもがな。紀国屋文左衛門が紀州から江戸へ木材を運んで大儲けしたという。もとは紀州・湯浅のミカン商だったらしい。問題は最後の「おやじ」である。この親父は「父親」と言う説もあるがこれも出所もはっきりしない。ただ推測では「嵐」つまり今でいう台風をさすのが妥当らしい。このようにあいまいなところが多いことわざだが、昨今の「猛暑」は江戸時代にはなかったようで、熱中症で亡くなるということは考えられなかったようだ。金魚の泳ぐのをみて涼を愛で、ところてんを食べて、小池都知事じゃないが、打ち水、縁台で将棋と言うような風情は今は昔の話になった。考えてみれば小池知事、江戸の風情を今に再現しようとして「焼けたアスファルト路面」に打ち水。考えの浅い方だ。

話は戻るが地震は恐ろしい。筆者の子供の頃(半世紀以上前だが)地震は家を倒し火事を起こし地は割れて津波が人や家、家財をさらってゆくから恐ろしいと教えられた。そしてその通り、阪神淡路大震災や東日本大震災、今年元旦の能登半島地震の海の隆起など大きな被害を受けた。被害のおまけに放射能と言う人知では解決できそうもない脅威が今我が国を襲っている。
おりしも自民党や立憲民主党など政党は、党首選びの真っ最中だ。しかし・・・。
やはり恐ろしいのは「欲に狂ったおやじども」かもしれない。
いや、自民党総裁選を言ってるわけじゃありません。(そこには女性も居られますようで)

参考: 鯰絵で「鯰のかば焼き」の図。地震は地底の大鯰が暴れて起こるという俗信である。ちなみに「鯰料理」は荒川と江戸川に挟まれた埼玉県東部の郷土料理が有名。
https://www.timesclub.jp/sp/tanomachi_ex/saitama/yoshikawa/001.html