現代時評《公益通報制度をないがしろにした知事》片山通夫

2006年4月から施行された公益通報者保護制度が、今回の兵庫県知事への内部告発で「事実無根」、「パワハラ疑惑」も嘘八百と一蹴した事件にはまったく役に立っていないようだ。

X(旧ツイッター)で若狭弁護士は次のように書いた。
「知事は辞めざるを得なくなると思いますし、辞めるべきだと思ってます、
今回 公益通報制度という観点から言うと『非常に大きな問題』を残してる、
つまり公益通報をするのは『非常に今の世の中は大事』なんですよね、今は『政治も行政も闇だらけ』なんですよ、
だから闇を内部から告発することによって、少しづつ光を当てるのが公益通報なんですね、
その観点からいくと公益通報された知事側が『嘘八百だ』とか『停職だ』とか言ったら、公益通報するのを怖がっちゃって、やる人がいなくなっちゃう、
そうすると、闇に光が当ることが、どんどん少なくなる、その上『自殺に追い込んでしまった』ってことですから、これは『万死に値する』、当然やめるべき、辞任すべき」
https://x.com/siroiwannko1/status/1814202467875500137…

筆者がここで知りたいのはこの兵庫県知事の「パワハラなど一連の問題」は関西のマスコミはほとんど沈黙してきた。そもそも、大阪と言う町は知事も市長も維新。そこに兵庫県も知事が維新の色濃い人物が。なんでも霞が関のエリートだったとか。だったらこの制度にも詳しいと思うのだが。
関西では維新の政策や言動に関して批判するような論調のマスコミは少ない。昨年のプロ野球のセ・パ両リークのパレードもちゃっかりと知事や市長は政治的利用をしてきたように見受けられるが、そのことに言及した関西マスコミは筆者の見た限り見当たらなかった。それは今問題になっている関西万博の費用などの膨張に関しても同様だ。

一般に政権批判にはおとなしい我が国のマスコミだが、ようやくここにきて、動き出したという感がある。膨張する一方の万博費用にメスを入れる事のできるマスコミや組織内部の人間はいないのか?

まさかここにきてマスコミも政治家も「知ってて知らんふり」はないだろう。

註:公益通報者保護制度⇔ https://x.gd/4CARM