現代時評plus《自己責任?》山梨良平

世界のあちこちで大地震が頻発している。さきのミャンマーなどの話だ。1000キロメートル離れたバンコクでも工事中のビルが崩壊した。一方我が国の南海トラフの危険性を政府の作業部会が先月31日発表した。南海トラフの被害想定は、「甚大なまま・・・しかし地道な準備で死者はもっと減らせる。必要なのは正しく恐れることだ」と発表した。発生した場合、最大で29万8000人が死亡し、経済的な被害は270兆円に上ると想定した。

想定震度:気象庁

ミャンマーの例をとるまでもなく、我が国でもここ30年の間に、阪神淡路大震災をはじめ、東日本大震災や昨年の能登半島地震など巨大地震が枚挙にいとまがないほどだ。それに加えて海外でも多数発生している。また新燃岳(宮崎県)も不穏な動きを示している。なんとも不穏なのだ。

想定津波:気象庁

先に述べた南海トラフの被害想定は尋常ならぬ状況だ。そんな中、地盤の怪しげな埋め立てた土地で大阪・関西万博が開催される。ところがその万博のシンボルともいうべき大屋根リングの土台“600m”が崩落した。なんとなく地盤の脆弱さを暗示する出来事だ。

ところが政府の作業部会が先月31日発表した南海トラフの被害想定だが、誰が見ても万博会場は万一の場合「甚大な被害」をこの地震の想定では受けることになる。
吉村大阪府知事や石破総理それにマスコミは「万博開催と南海トラフ」との関連に関して筆者が知る限り一切触れていないし報道していない。無責任極まりない。まさか「自己責任」だとでもいうつもりか。

註:海外で発生した顕著な地震のCMT解析結果
https://www.data.jma.go.jp/eqev/data/mech/world_cmt/top.html

註:新燃岳(宮崎県)霧島山・新燃岳 噴火警戒レベル「3」(入山規制)に
引き上げ https://newsdig.tbs.co.jp/articles/mrt/1821380?display=1

註:南海トラフ地震について(気象庁)
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/jishin/nteq/index.html