fiction《アマテラスの誤算017》片山通夫

卑弥呼

卑弥呼登場
【609studio】アマテラスにはひとつの秘密があった。それは北九州での出来事である。神武東征に先立ってアマテラスも北部九州に降り立った。5世後の孫の行く末を案じてのことである。アマテラスも人の子、いや神の子だった。そして他の天津神になにも言われないように身を隠した。つまり自分の化身を地上に置いた。それが卑弥呼であり、場所は邪馬台国だ。卑弥呼は「鬼道」をよく心得ていたことは、中国の魏志倭人伝に書かれていることは有名である。倭国の歴史に忽然と表れた卑弥呼には謎が多い。しかし日本の歴史書ともいうべき古事記や日本書紀には、邪馬台国や卑弥呼のことは一切書かれていない。古事記などの編者はわざと邪馬台国や卑弥呼には触れなかった。
まさかアマテラスと卑弥呼が同一人物なのだとは、恐れ多くも高天原の太陽神であるアマテラスが人間である卑弥呼だとは口が裂けても、恐れ多くて記述出来なかったのだろう。

不定期・続く