【LapizOmline】最近、早乙女勝元さんの『東京大空襲ものがたり』(金の星社)を読みました。小学生の男の子がゼロ戦のプラモデルの組み立てに夢中になるくだりがあり、小学校時代の友だちのYくんを思いだしました。手が器用なYくんは長さ10センチ余りのゼロ戦の模型をつくり、みんなに見せびらかしていました。半藤一利さんの『昭和史1926―1945』(平凡社)には、ゼロ戦は紀元2600年に正式に戦闘機として採用されたとあります。神武天皇が即位した年を元年とし、2600年にあたる1940(昭和15)年に、紀元2600年を迎えたのです。その年、ゼロ戦は「神の国」のエースとして登場したものの、はるかに性能がまさるB29にはかなわず、敗戦を迎えたのでした。 “LapizOnline《巻頭言》井上編集長” の続きを読む