アメリカのトランプ氏が就任してまだ2週間余り。次々に持論をまくし立てて、関税でカナダやメキシコ、それに中国などを、領土でグリーンランドやパナマ運河の買い取りやメキシコ湾の呼称をアメリカ湾に変更など実に積極的な行動に出た。筆者がつかんでいる大統領令にサインした数は実に40件を超えているようだ。
またネタニヤフ氏との会談後《アメリカがガザ地区を「引き取る」》とトランプ氏が発言し、ガザにいるパレスチナ人を周辺国に移動させるとも発言した。
当然この発言には、周辺国やヨーロッパ諸国から猛反発を受けている。
勿論筆者はトランプ氏の真意は各種の報道からしか推し量れない。
日本では表立った反対も見られないが、そのうち「沖縄をアメリカが所有する」と言いだしかねないトランプ氏。その時我が国の政府はどう反応するのだろう。すでに実態は「アメリカの領土」然としているのだが。
西部劇映画に流れ者が悪を倒す、爽快な勧善懲悪西部劇「シェーン」がある。トランプ氏は、アラン・ラッドが主演するこの映画の主役を演じているかのようなふるまいだ。しかし残念なことに現実のトランプ氏は国際社会の大方の国々から反発を食っている。特に「ガザ地区はアメリカが所有する」というトランプ氏はどう見ても爽快な勧善懲悪西部劇ではなく、食指を世界に伸ばす悪辣な政治家でしかないようだ。「ガザを米国に」の発言では、周辺のアラブ諸国を敵に回した。
最後に英米の報道をあげておく。
BBC:アメリカがガザ地区を「引き取る」とトランプ氏が発言、ネタニヤフ氏との会談後。 https://www.bbc.com/japanese/articles/c0k5r3xnpkpo
CNN:トランプ氏、米国が「ガザを所有する」 パレスチナ人の移住構想めぐり https://www.cnn.co.jp/usa/35229062.html