~阪神大震災30年に思う~
阪神大震災から30年がたった。1990年にバブルが崩壊し、日本経済が低迷しはじめるなか、1995年1月17日午前5時46分、M7・3の地震が淡路島から阪神地方を襲い、6434人の命を奪ったのだった。わが国の近・現代史をひもといてみると、国の形態を変革する歴史的大事件が起きたときや、戦争、政権交代、恐慌など、政治・経済・社会的に混沌としたとき、大地震が発生している。地震は断層がずれ動くことによって起こる自然現象であって、人間社会の事情とは何の関係もないはずだ。なのに、よりによって先行きが不安になったとき、地震が痛打を浴びせるのである。摩訶不思議というほかない。 “◆現代時評《社会不安と大地震の不思議な関係》井上脩身” の続きを読む