【609studio】今宵は大晦日。突然だがNikonSPと言うカメラが欲しい。Nikon SPは、1957年(昭和32年)に発売されたNikonSシリーズの最高峰モデル。SシリーズはNikonのレンジファインダーのカメラのシリーズだ。
無論35mmフィルムカメラ。
世は諸物価高のなか、今時「フィルムカメラ」なんて不謹慎にも程があるとあちこちから聞こえてくる。簡単に言うと36枚撮りのフィルムを買って撮って現像しプリントするには大枚をはたかなければならない。ちなみに、いまだにフィルムカメラに拘って、デジタルカメラを持っていない友人に聞くと一万円仕事だと・・・。つまり奴は最近写真を撮っていない。スマートフォンに定番で付いているカメラもおそらく使い方も知らないだろう。そう、究極のアナログ人間なのだ。
だいぶ以前になるが、ある知り合いの方の話。LeicaM3というカメラをお持ちだった。深夜、家人が寝静まった頃(ここが大事!)、件のカメラをおもむろに取り出し、好きなブランデーを傾けながら、シャッターを切る。深夜の静寂の中で、そのシャッター音に耳を澄まして聞くのが至高の楽しみだと話されていた。その時は「へえー、そんなものか」と思っただけだが、最近とてもよくわかる気がしてきた。
カメラは簡単に言うと写真を撮るための道具であり、単に機械だ。しかし単なる道具ではないような気がする。形や写り具合、それに機械的に丈夫か、故障は?と色々考えて選ぶ。そうすれば愛着も湧くというものだ。ブランデー(ボクの場合はウイスキーだ)を傾けながら深夜に好きなカメラに向き合う様はいささか妖しいと我ながら思う。
それでも[《カメラが欲しい。「NikonSP」復刻版でいいから・・・》
・・・と無性に思う晦日の今日この頃…。そういえば明日は新しい年を迎える。お年玉に誰か・・・。まあ無理だろうな。初夢は夢と消えるのみ・・・・。
皆様。よいお年をお迎えください。そして本年はありがとうございました。