百もの火山、何百ものジャングル、何百もの民族で構成されている東南アジアの大国・インドネシアは大小二つのスンダ列島で構成されている。その列島のバリ島とロンボク島の間に位置するロンボク海峡は原油を満載した超大型タンカーの迂回ルートとしてよく名を聞くが、20年以上前インドネシア政府が国際海洋法に準ずる海峡として自由航行を認めた。その時以降海峡を通過する船舶が急増している。海峡西側のバリ島は観光の島として人気があり、別荘を購入する人、長期の賃貸契約を結ぶ人など数多く、地域によっては欧米タウンと呼ばれている。
そうなれば島の人々の生活は観光客を含め一変し、現地で企画された観光ツアーは各島内一周、各島3000m級の最高峰登山、上空からの海峡観光ツアーなど絵に描いたような景色を満喫できる事などから、海峡を横断する人の数はも毎年うなぎのぼりだ。
幅18km、最深部250m以上、最浅部130m、距離60km、潮流は北から南方向へゆっくりのこの海峡、当然別の一面をも持つ。
地元の数多くの観光船、定期航路の客船や貨物船の、 浮上しない潜水艦 多くのレーダーを搭載した情報収集艦等の軍用艦、使用不能になった危険物を投棄のためかジャワ島の南沖へ急ぐ船籍不明の貨物船、さらに深夜の海賊高速艇など、その景色は一瞬にして現実に帰る。
航行船舶の多さは事故 トラブルの発生件数に比例する。
静かな海峡に不穏の波風の立たぬことを願う。
参考
地図:https://x.gd/FaGfd
国際海峡:https://x.gd/6XWiC