新聞スクラップ《政治とカネ》片山通夫

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京都新聞社説:政治とカネ 透明性向上へ具体策を競え
<衆院選10・27>衆議院選に向けて京都新聞が社説に書いた。
⇒大規模な贈収賄に発展したリクルート事件の教訓から1994年に政治改革が行われて以降も、「政治とカネ」を巡る問題は何度も国政選挙の争点になってきた。しかし、ここまで自民党の組織的な不正があらわになり、深刻な政治不信を招いたのは過去30年で初めてだろう。MORE
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/1351605

【609 Studio】今週のメールマガジン・2024年10月15日 #1177 

【609 Studio】email newsletter 2024年10月15日 #1177
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◆ 現代時評《ノーベル平和賞とアジア版NATO》井上脩身
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日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)に今年のノーベル平和賞が授与されることになった。ノーベル賞委員会が11日、発表したもので、国内外から称賛と歓喜の声がわきあがった。東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議出席のためラオスに滞在中の石破茂首相は記者会見で「意義深い」と述べた。留守役の林芳正官房長官が「(被団協に)敬意を表する」と、喜びを浮かべて語っていただけに、石破首相の素っ気ない言葉が気になった。石破首相は、本心では困ったことだ、とおもっていたのではないか。私はそんな疑念を抱いた。

石破首相には、私には小さな思い出がある。20年余り前、鳥取の書家の祝賀会に招かれて指定された席についたところ、隣席は防衛長長官として初入閣した石破氏だった。石破氏は所用でまだ会場には到着しておらず、石破夫人が座っていた。新聞社に勤めていた私の初任地は鳥取。知事は石破氏の父、二朗氏だった。知事が田中角栄首相にくどかれて参院選に立候補するかどうかが県民の最大の関心事だった、という意味の昔話を夫人にしていたとき、石破氏が到着した。
席について石破氏に名刺を差し出すと、石破氏は私の顔をじろっとにらんだ。大きなギョロ目の奥から刺し込むような視線を感じ、私はいすくまった。鳥取大付属小学校の児童だった石破氏を遠くから見た覚えがある。そんな話でもしようか、と思っていたが、石破氏は私にひと言も声をかけず、会話の糸口はなかった。というより、次々に挨拶にやってくる支持者の応対に追われる石破氏の眼中に私はなかった。
私は祝宴の席で、政治家と隣り合ったことは何度かある。ほとんどの政治家は初対面の私に愛想をよくした。それが普通の日本人の社交というものであろう。私は石破氏に、「つきあいにくいなあ」という印象をもった。と同時に、支持者には顔をくしゃくしゃにして笑顔をふりまく愛嬌ある態度とのギャップに驚いた。そして、この人はあいまいなことを嫌うタイプなのだと思ったのだった。

私は石破氏の政治姿勢に、あいまい嫌いがあるように思う。とりわけ防衛政策にそれが顕著に表れている。
わが国の憲法は「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」(第9条2項)と定めている。このため、「自衛隊は国内法では軍隊でない」というのが政府の立場だ。日本の軍事力が世界第7位とされているにもかかわらずだ。憲法改正を政治生命としていた安倍晋三氏も「憲法に自衛隊の存在を明記する」と表明したが、石破首相は、自衛隊の実質が軍隊であるのに軍隊でないとされるあいまいさが我慢ならないようだ。かつて「防衛省」を「国防省」に変えるべきだと主張していたことがあり、「憲法9条2項を削除して、軍隊保持を認めるべきだ」との憲法改正論をぶちあげる。
では、軍隊はどのような形で日本を防衛するのか。安倍氏は日米同盟を基軸として集団的自衛権の行使容認を閣議決定したが、石破首相はさらに進めて「アジア版NATO」をうたいあげた。アジア諸国間で条約機構を設け、集団安全保障体制を築きあげようというのであろう。
アジア版NATO構想は中国を念頭に置いた発想であることはまぎれもない。アジアの小さな国々も、束になってにらみを利かせば、戦争の抑止力になるとの考えであろうか。だが、中国の後ろに北朝鮮があり、その向こうにロシアがある。
核をちらつかせて威嚇する相手をにらみつけるには核武装が要る、というわけであろう。石破首相は総裁選で、アメリカの核兵器を日本で運用する「核共有」に前向きな姿勢を示し、アメリカシンクタンクのホームページには「アジア版NATOに核の共有や持ち込みを検討すべき」と寄稿した。

被団協のノーベル平和賞受賞ニュースが、石破氏のASEANの会議直後であったことは、現代史の不思議な皮肉であろう。ASEANの会議で石破氏はアジア版NATOについては何ら語らず封印したが、これらの地域はまさにアジア版NATO対象区域なのだ。
被団協受賞理由は「核兵器の使用は道徳的容認できないという国際規範の確立に多大な貢献をした」ことである。石破首相が記者会見で「長年、核兵器の廃絶に向けて取り組んでこられた団体に授与されることは、極めて意義深いことだ」と述べた。その言葉に、唯一の被爆国の首相としての感慨はひとかけらもない。
真に世界が平和になるためには、核兵器の廃絶しかない。だからこそ、今回のノーベル平和賞を、国をあげて喜び、これを機に核廃絶に向けて世界にいっそう強く働きかけていかねばならないのだ。だが、その前に「軍事オタク」の新首相に、核廃絶の意義を納得させねばならないという難題が待ち構えているのである。

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【出版案内】

新版 日本の島事典 単行本 2022/12/2
長嶋俊介 (著), 渡辺幸重 (著)

27年ぶりの改訂新版。収録島数、国内最多!日本の全容を総合知で集約した歴史
的大著?国土地理院地図情報をベースに有人島、人工島、無人島など約15,000島
に加え、岩礁なども丹念に調べ上げ、島の現在を特定。
国境水域における国際関係が複雑化するなか、島国である日本の成り立ちと現状
を知ることのできる比類なき事典。 https://x.gd/i2TJY

出版社 三交社 (2022/12/2)
単行本 1600ページ
ISBN-10 4815540551
ISBN-13 978-4815540555
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◇◇ええ話や◇◇ 順不同
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*ネパールの18歳、世界の高峰14座登頂に成功 史上最年少
https://www.cnn.co.jp/world/35224849.html

*「アジア女性初のノーベル文学賞」韓江氏の受賞に日本でも祝賀と関心
https://japanese.joins.com/JArticle/324810

*世界で最も長く拘置された死刑囚、袴田巌さんに再審無罪判決 検察は控訴し
ない方針
https://www.bbc.com/japanese/articles/czeglyr5xjeo

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◇◇地方紙から(順不同)◇◇

毎週地方紙の記事を何本か紹介するコーナーです。

*東京新聞
マイナ保険証 解除の方法は?要注意なのは? 10月28日から対応開始 返納と
の違いも【Q&Aで解説】 https://www.tokyo-np.co.jp/article/359612

*山陰中央新報(明装:同紙コラム名)
明窓・小さな農地の担い手
https://www.sanin-chuo.co.jp/articles/-/660907

*信濃毎日
【独自】人口減が止まる 台風19号で甚大な被害受けた長野市長沼 転居がほぼ
なくなり、地価下落で転入者増える
https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2024101001098

*新潟日報
[衆議院選挙2024・新潟]自民党公認漏れの泉田裕彦氏「排除された」 改めて
新潟4区への立候補を表明
https://www.niigata-nippo.co.jp/articles/-/490049

*秋田魁新報
12日から「さきがけヒストリー展」 秋田魁新報150年の歩み振り返る
https://www.sakigake.jp/news/article/20241011AK0003/

*河北日報
慎重さが裏目 反発生む<退任の深層 今江楽天1年限り(上)不協和音>
https://kahoku.news/articles/20241010khn000078.html
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【出版案内】

「光太 虹の国に行く」  いのしゅうじ(本名・井上脩身) 著

中学1年生の光太が同級生のケイ子とともに、1万匹のタマムシが引く飛行機
に乗って虹の国に行き、虹の国の子どもたちと冒険をする物語。
詳しくは https://x.gd/x39ud

文芸社 刊 ISBN:978-4-286-24684-0
定価:1,320円 (本体 1,200円)
判型:四六上
ページ数:164
発刊日:2023/11/15
ジャンル:童話
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【出版案内】

片山通夫写真集 ”ONCE UPON a TIME”はアマゾンでも電子雑誌として販売中!
https://onl.bz/EVvmBhx

60年代から撮り続けたドキュメンタリー220点あまりを収録した写真集。1960年
代のキューバ、「北送」と呼ばれた在日朝鮮人の祖国帰還の新潟港。ベイルート
の重信房子、ブルガリア、チェコ、ルーマニアなど東欧諸国の民主化や廃墟とな
ったチョルノブイリ、作者のライフワークとなったサハリンの戦後問題。そして
時代を映す日本の折々の風景をモノクロームで描いた作品集。オンデマンド印刷。

全286頁。モノクローム写真239点を収録。発行 publishing house Lapiz

本体価格 5000円(税込)+送料(370円)

お問合せ・ご注文はメールで。

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◇編集長から:片山通夫
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ようやく秋らしい気候になってきたようです。しかしこれはこれで「季節の変わり目」などといって、体調が思わしくなくなったりと思うようには行かないようで、ご自愛ください。

イスラエルのパレスチナ、レバノンそしてイランへの攻撃が激しくなってきた。
これは石油をめぐる戦争ではなく(勿論根底にはあるかもしれないが)イデオロ
ギーの問題であり、古代からのゆうに4000年以上の歴史、言い換えるとシオニズ
ムの問題だと思う。蛇足だと思うが解説しておくとシオニズムとは「古代ローマ
軍にパレスチナを追われて以来、世界各地に離散していたユダヤ民族が、母国・
イスラエルの地への帰還をめざして起こした民族国家建設のための運動」をいう

ここ一年のイスラエルのパレスチナ人への攻撃は度を越している。第三次大戦を引き起こしてイスラエルの地からユダヤ人以外を追い出す勢いだ。
まるで旧約聖書の2番目の書にかかれている『出エジプト記』であり、モーセ五書のひとつであるユダヤ人の恨みを今晴らそうとするようだ。

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【609 Studio】email newsletter
発行日               2024年10月15日 #1176
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