現代時評《政界夏の陣》片山通夫

【609studio】《自民総裁選見据え「派閥」軸に結集の動き、「影響力確保へ必要」根強く…「国民の支持さらに失う」危惧も》
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20240705-OYT1T50172/

既に「死に体然」となっている、この稿を書いている7月12日、最新の内閣支持率は時事通信社の調べで15.5%まで落ちた。既に死に体と言える。
既に自民党内では「熱くも醜い戦い」が水面下どころか、表立って繰り広げられているようだ。考えてみれば非情な世界だ。政治の世界は…。岸田首相の就任は21年10月4日。まだ3年しかたっていない。まだ任期終了まで3カ月あるのに。

同志だと思っていてもすぐに敵に回る。首相経験者は「我こそはキングメーカー」だと、折につけて陰に陽にうごめく。重病説が飛び交うなか、幹事長経験者など、息子を後釜に据えて生きてる限り政界ににらみを利かそうと必死の様だ。一方では都知事選の候補者にすり寄って選挙参謀よろしく振舞う御仁もいる。裏金疑惑おろか、壺疑惑にもだんまりを決めて、あわよくばと次を狙う魂胆だとみる。国民と言うか都民も甘く見られたものだ。

夏の陣は切って落とされた。国民の杞憂をよそに自民党内は今日もうごめく輩でいっぱいのようだ。そんな今、15%首相は正式なメンバーでもないのに、のこのことワシントンまで出かけ、NATOとの新たな「安全保障関係」を進めてゆくことを明らかにした。これはまったく新しく自衛隊とNATO軍の協力関係を結ぶ事を意味するのではないか。たった15%しかない、逆に言えば58%のNOを突きつけられている首相のやることかと疑問に思うのは筆者だけなのか?
もしそうなら、野党の諸君はもう少し危機感をもって首相に当たってほしいものだ。

夏の陣は既に始まっている。