LapizOnlineからの重要なお知らせ:編集室

かねてからお知らせいたしておりますように、従来からのLapizOnlineのドメイン「https://lapiz-international.com/」は2024年8月末日を持ちまして廃止いたします。
データのダウンロードも同日までです。ご注意ください。

現代時評《上げ底先進国》井上脩身

~競争力低下と小選挙区制~

【609studio】衆議院に小選挙区制が導入されて30年がたった。世襲議員が増え、政治の劣化が指摘されるなか、スイスの国際経営開発研究所(IMD)が2024年版「世界競争力ランキング」を発表、日本は38位と低迷した。競争力の衰えは円相場にも影響し、1ドルが150円~160円と円安が続いている。小選挙区制が導入された1994年ころ、IMD競争力が5位以内、円相場が94円(1995年平均)であったことを思うと、経済力の急激な低下は目を覆うばかりである。政府はG7国家にふさわしい外見を装うために、借金をかさねてきた。その総額は1297兆円とCDPの2倍を超える。これを菓子折りにたとえるなら、外見は30個の饅頭が詰まっているようにみせかけ、実は20個しか入っていない上げ底経済といえるだろう。わが国は世襲政治家らによる″上げ底先進国″なのである。 “現代時評《上げ底先進国》井上脩身” の続きを読む

Webサハリン物語《episode#3 植民地朝鮮で土地収奪など皇民化政策》片山通夫

サハリンに残る奉安殿

【609studio】サハリンに朝鮮人がいるということは、強制連行であれ自発的に仕事を求めて渡った人であれ、結果的には植民地朝鮮では職を得ることができなかった人やその家族だ。 “Webサハリン物語《episode#3 植民地朝鮮で土地収奪など皇民化政策》片山通夫” の続きを読む

Webサハリン物語《episode#2 なぜ樺太に朝鮮人が?》片山通夫

戦前の北緯50度線上の日ソ国境標識(写真は日本側)

【609studio】ボクはまったくサハリンに知り合いがいなかったが、韓国・大邱(テグ)に中ソ離散家族会と言う組織を知った。そこで紹介して貰って離散家族会の李会長を訪ねた。どこの馬の骨かもわからないボクを李さんは樺太(現サハリン)にいる彼らの留守家族を何人も紹介してくれた。留守家族とは強制連行で夫を父を労働力として樺太へ連れて行かれ、韓国に残された人々を指す言葉だ。樺太には最盛期では6万人もの朝鮮人がいたという調査を戦後北海道新聞が行った記録があった。 “Webサハリン物語《episode#2 なぜ樺太に朝鮮人が?》片山通夫” の続きを読む

Webサハリン物語《 episode#1 チェーホフのサハリン》片山通夫

チェーホフの肖像切手

【609studio】サハリンは複雑な歴史を持つ。サハリンは北海道の北端。稚内市と宗谷海峡を隔てて南北に長い形をした島を指す。サハリン島と言えばロシアの作家、アントン・チェーホフのルポルージュが有名で、本書は1890年に3カ月かけて取材した流刑の島サハリンの優れたルポルタージュである。帝政ロシア時代、チェーホフは流刑の地だったサハリンに赴き3カ月の間綿密な調査を行った。是非一度、読者の皆さんにもお読みいただきたい。
サハリン島 上 岩波文庫 赤622-7  https://x.gd/Th7m0 “Webサハリン物語《 episode#1 チェーホフのサハリン》片山通夫” の続きを読む

連載コラム・日本の島できごと事典 その142《黒曜石》渡辺幸重

 【LapizOnline】黒曜石(こくようせき)はケイ酸を主成分とし、磨くと美しい光沢を持つ火山岩で、硬度が高く、刃物を作るのに適していることから世界各地で先史時代からナイフや石器として広く使用されてきました。日本列島でも旧石器時代から黒曜石製の刃物や矢尻、鏃、装飾品などが作られています。 “連載コラム・日本の島できごと事典 その142《黒曜石》渡辺幸重” の続きを読む

Webサハリン物語《 はじめに》片山通夫

サハリン物語

【609studio】本書は1999年秋にボクがはじめてサハリンへ行った後に取材した内容を「サハリン物語」(リトル・ガリヴァー社刊)として纏めたものをWEB版に書き直したものである。
世界中を恐怖に陥れた新型コロナウイルスがようやく下火になった頃に、ボクが過去に撮り続けた作品の集大成ともいうべき写真集《Once Upon a Time》をまとめ上げることができた。 https://x.gd/p46ns  “Webサハリン物語《 はじめに》片山通夫” の続きを読む

609studio Opinion 《兵庫県が揺れている》山梨良平

【609studio】周知のように知事の「ワインおねだり」や「一連のパワハラ」で、これを告発したひとりの県役人が自殺した。そして組織の不正をただす告発者が自殺したと言う。そういえば安部前首相の言ってみれば横暴の限りで、ひとりの官僚が自殺したこともあった。 “609studio Opinion 《兵庫県が揺れている》山梨良平” の続きを読む

連載コラム・日本の島できごと事典 その141《リュウキュウアユ》渡辺幸重

リュウキュウアユ(ホライズン「奄美大島の川」サイトより)

【LapizOnline】国立環境研究所の「侵入生物データベース」サイトでリュウキュウアユの分布図をみると、奄美地方が「自然分布」、沖縄島周辺が「外来分布」となっています。リュウキュウアユは元々奄美大島と沖縄島に自然分布していたはずなのにこの違いは何なのでしょうか。 “連載コラム・日本の島できごと事典 その141《リュウキュウアユ》渡辺幸重” の続きを読む