【LapizOnline】一旦やると決めた万博は能登地震が起きても中止することはない。同時に国は「リニア中央新幹線」の完成を目指している。そういえば北陸新幹線が敦賀まで延長された。これから大阪まで伸ばす計画がある。リニア中央新幹線と北陸新幹線、それに従来の東海道新幹線が高齢化社会の日本を走り回る。同時に高速道路網も全国に広がった。原発の安全神話は改めて再構築されたようだ。原発の運転は「40年から60年」に伸ばされた。根拠はなさそうだ。《原子力発電所事故時の避難》という安全性を達成することよりも再稼働のための障害となる不安の解消を達成することが重視されるという構造を生んでしまった。「安全のすり替えだ」と言える。
実際に原子力発電所は安全なのか。本年元旦に起こった能登半島地震はマグニチュード7.6、最大深度7の地震。なんでも複数の活断層が連動して動いたらしい。
能登半島地震の震源となった断層から約20km離れた志賀町の富来川(wikidata、セブアノ語版)沿いでは3 km以上にわたり断層が地表に現れたものと考えられる地盤のずれや盛り上がりが発見されており、富来川南岸断層が能登半島地震の影響で一緒に動いたいわゆる「お付き合い断層」であることを示唆している。しかし、このような「お付き合い断層」と震源断層との距離は熊本地震の場合せいぜい数 kmに過ぎず、20 km前後も離れていた事例はこの地震以外に確認されていない[58]。この断層の変形量は上下に50 cm前後で、その他に地殻変動に伴う南北方向の圧縮に伴い10 cmから数十 cmの左横ずれが発生しており、この結果は地殻変動の観測結果とも矛盾していない(この稿ウイキペディア)。
自然災害の前には人間の力は無力である。それは誰しも否定できない。自然の猛威の前には我々はただ茫然とするだけである。リニアモーターカーのためのトンネルを掘っていて水が枯れたと言うニュースが流れた。工事は中断した。まして原子力と言う怪物の前に、机上の空論だったのが「原発事故の際の避難路の確保」である。この度の能登半島地震で策定された避難路の崩落・崩壊でなすすべもなかった。
政治は安心を国民に示す責任がある。机上の空論でなく。