とりとめのない話《風と気配と地蔵さんと》 その3  中川眞須良

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風負い地蔵
「あかかべ地蔵」の名の碑が立っているが このお地蔵さんに初めて出会った時「風負い地蔵」と呼ぶことにした。その日は 新年を数日後に控えた曇天の暮 午後3時を過ぎたばかりというのに玄関の外灯に明かりが灯る家があちこちに、風はやや強く歩いていて手袋無しでは身体の芯まで冷える。白いものがチラついてもおかしくない空模様である。 “とりとめのない話《風と気配と地蔵さんと》 その3  中川眞須良” の続きを読む