現代時評《ホンマかいな?》片山通夫


 以外に強い口調で非難したと受け取れる。

《「なんとかなると思ったら大間違いだ」規制委員長 テロ対策遅れの原発認めず》

 毎日新聞が4月24日付で伝えた。筆者は目を疑った。だって言っちゃ悪いが今までなあなあの関係だとばかり思っていたからである。朝日新聞も《テロ対策施設、未完成なら原発停止 再稼働原発の停止も》と伝えている。

 原発は新規制基準でテロ対策拠点として義務づけられている「特定重大事故等対処施設」である。その規定に基づいて「原子炉の工事計画の認可から5年」とした設置期限の延長を認めないことを決めた。関西電力、四国電力、九州電力の計6原発12基は期限を1~3年ほど超過する見通しで、再稼働済みの5原発9基については施設が完成しなければ運転停止となる。(毎日新聞)

 電力会社にとっては危機である。

しかし気になることがある。

 あの官房長官が24日の記者会見で、《原子力規制委員会が電力会社に対し、テロ対策施設の完成期限の延長を認めない方針を決めたことについて「今後具体的な手続きを検討すると聞いている。原子力規制のあり方は、高い独立性を有する原子力規制委員会の判断に委ねるという政府の方針に変わりはない」と述べた》と産経新聞が伝えていることだ。

 疑い深くなってしまった筆者が悪いのか、えらい素直な官房長官だと思ってしまった。

 なにしろ、悪代官の名をほしいままにしている官房長官が「高い独立性を有する原子力規制委員会の判断に委ねる」なんて言い切っているのだから・・・・。そしてその報道は産経新聞だけでなく朝日もロイターも時事通信もカバーしていた。

 筆者でなくとも「ホンマかいな?」と耳を疑うのである。

勿論、原子力規制委員会にも菅官房長官にもである。