何かのきっかけで行ってみたい場所ができることは日常ごく自然だ。初めての場所 名のある場所 思い出の場所など色々だがその内容、その時の必要性によって行動を起こす順位が決まってしまうが、その都度後回しにされる。 “とりとめのない話《何もない風景》中川眞須良” の続きを読む
fiction《アマテラスの誤算014》片山通夫
伊勢神宮に鎮座されるアマテラス
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【609studio】話は少し戻る。神武天皇という初代の天皇が居られた。アマテラスの五世孫であり、高御産巣日神の五世の外孫と古事記や日本書紀に記述されている。ヤマト一帯の指導者であった長髄彦らを滅ぼして征服(神武東征)した天皇。
この神武天皇が何とか国つ神を平定して治めだしたのでアマテラスも「あら、いいわね。私も行ってみよ」とばかりに出かけられたのではないか。神武天皇が既に平定しているのだから、もう安心・安全とばかりに降りてこられた。
困ったのは神武天皇だ。さあどうする?どこにお迎えする?などなど大騒ぎで、高天原に「ちょっと待って」と掛け合って、待ってもらった。その間にアマテラスに鎮座していただく場所や社を決めなきゃと大騒ぎだ。
不定期・続く
現代時評《「党内野党」首相の役割》片山通夫
「まさか」と感じた方も大勢おられただろう。石破首相の10万円商品券事件である。報道によると「昨年の衆院選で初当選した自民党議員に、同党総裁の石破茂首相が「会食のお土産」として10万円分の商品券を配った」と言う。(東京新聞その他)石破首相は自民党内でも「同志」と言える人が少ないらしい。だからなのかはわからないが、仲間を増やすために国民が主食である米をはじめ生活に必要な食料の高騰に苦しんでいる時に「まさか」である。 “現代時評《「党内野党」首相の役割》片山通夫” の続きを読む
エッセー《彼岸(ひがん)と此岸(しがん)》片山通夫

「彼岸だそうで。」
なんだか知らないが三途の川を挟んだ向こう岸が彼岸、こちら側が此岸と言うわけらしい。彼岸には春と秋があり、季節の変わり目ともいわれる。古来、「暑さ寒さも彼岸まで」とも言ったようだ。暑さ寒さの中間点、また昼と夜との時間の長さも同じときを行ったものだったが昨今はそうはならない。
彼岸とかいう考え方は仏教の教えがあって、供養や修行をするにはふさわしい時期という考え方がある。そしてなぜか春のお彼岸には「ぼた餅(牡丹餅}」、秋のお彼岸には「おはぎ(萩)」を、仏さまにお供えして供養する習わしがある。 “エッセー《彼岸(ひがん)と此岸(しがん)》片山通夫” の続きを読む
連載コラム・日本の島できごと事典 その161《藤原純友の乱》渡辺幸重

平安時代中期に関東で平将門(たいらのまさかど)の乱が、瀬戸内海で藤原純友の乱が起きました。ほぼ同時期に起きた2つの乱は合わせて「承平天慶(じょうへいてんぎょう)の乱」とも呼ばれます。当時の朝廷貴族たちを震撼させ、武士の勃興を促した乱ですが、藤原純友は瀬戸内海西部の海賊集団を率いて愛媛県宇和島港の西南西約24kmの宇和海に浮かぶ日振島(ひぶりじま)を拠点にし、朝廷側と戦いました。 “連載コラム・日本の島できごと事典 その161《藤原純友の乱》渡辺幸重” の続きを読む
編集長が行く《東京・江東地区 下》文、写真 井上脩身
今はスカイツリーのお膝元

1月上旬、わたしは早乙女さんの『東京大空襲ものがたり』と『東京大空襲』を携え、本稿に登場する現場をたずねた。
地下鉄浅草駅を降り、さいしょに言問橋に向かい、次に焼け残り電柱の現場をたずねた。本稿の趣旨に合わせ、まず電柱のことを書いておきたい。
焼け残った電柱は浅草駅南西約1キロの、幅5メートルほどの通りの角にポツンと立っている。何かの工事の作業員4、5人が通りかかったが、この電柱に目もくれない。写真を撮っていると、ベビーカーを押す女性がけげんそうな顔をして通りすぎた。電柱を実際に目にして気づいたことだが、底部は高さ50センチ、幅20センチの穴状になっており、下部は空洞になっているとおもわれた。おそらく焼夷弾が直接当たって燃えた痕跡であろう。B29が超低空飛行していた証拠といえるのかもしれない。 “編集長が行く《東京・江東地区 下》文、写真 井上脩身” の続きを読む
編集長が行く《東京・江東地区 上》文、写真 井上脩身
東京大空襲の現場をたずねて

東京・台東区の下町に黒焦げの丸太が立っていると聞いた。1945年3月10日の東京大空襲によって焼けた電柱だという。調べてみると、作家、早乙女勝元さんがこの電柱をもとに童話『東京大空襲ものがたり』(金の星社)を書いていたことがわかり、さっそく読んでみた。電柱によじのぼって助かった少年が、大人になった後年、電柱にまつわる悲しいできごとを語るというストーリー。電柱は今に残る大空襲の生き証人というのだ。ずいぶん前、わたしは早乙女さんの代表作『東京大空襲』を岩波新書で読んだおぼえがある。東京大空襲から100年の節目の日を控えて、電柱に会いにいくとともに、『東京大空襲』の舞台となった惨劇の跡地をたずねてまわった。 “編集長が行く《東京・江東地区 上》文、写真 井上脩身” の続きを読む
フォトエッセー《春まだ浅き・・・宍道湖》片山通夫
三寒四温とはよく言ったものだ。幸い過日松江を訪れた時は四温の日に当たったのかとても暖かくかつ好天に恵まれた。まさに「春」。そしてそのような風景を探してみた。写真は島根県立美術館の湖畔にあるモニュメント。
とりとめのない話《峠・地図ブラ歩き》中川眞須良
峠 (地図ブラ歩き)

峠は変化変容の場である。即ち分かれる場である。風が変わり、気温が変わり、湿り気、匂い。水の流れ、そして、咲く花の時期まで変わる。変わるのは自然だけではない。人は、出会い・別れ、何かを見つけ確認する。 “とりとめのない話《峠・地図ブラ歩き》中川眞須良” の続きを読む