北国街道・木之本にて《奥の細道》片山通夫

 

【LapizOnline】松尾芭蕉の奥の細道と言う有名な作品がある。言うまでもなく、松尾芭蕉は江戸時代前期の俳諧師だ。伊賀国阿拝郡出身。幼名は金作。通称は甚七郎、甚四郎。名は忠右衛門、のち宗房。俳号としては初め宗房を称し、次いで桃青、そして最後には芭蕉と改めた。北村季吟門下。その芭蕉が表したのが奥の細道と言う句集。芭蕉が崇拝する西行の500回忌にあたる1689年(元禄2年)に、門人の河合曾良を伴って江戸を発ち、奥州、北陸道を巡った紀行文である。全行程約2400キロメートル(600里)、日数約150日間で1691年(元禄4年)に江戸に帰った。越後・出雲崎から佐渡を望み、越中・倶利伽羅峠(くりからとうげ)を経て加賀・金沢そして越前・永平寺や敦賀を後に近江の国、木ノ本宿に至った。ついでに言うと、木之本から関ケ原を越えて岐阜・大垣に着き奥の細道の旅は終わった。残念ながらこの旅で芭蕉は敦賀から大垣に直行し、北国街道・木之本宿には泊まらなかった様である。 続きを読む 北国街道・木之本にて《奥の細道》片山通夫

北国街道・木之本にて《木之本宿》片山通夫

 

【LapizOnline】大阪から、JR西日本の新快速に乗ることにした。この3月には北陸新幹線が開通したとかで大阪から金沢へ行くのには、戦前シベリアへの航路があった敦賀と言う若狭湾にある港町を通る特急電車サンダーバードが頻繁に走っていた。そしてその特急は湖西線と言う京都・山科から飛鳥時代に遷都された大津京を通る線を走り、近江塩津で米原からくる北陸線と出会う。そして山を越えると敦賀である。3月16日以降新幹線はその敦賀まで来ていて、大阪から来るサンダーバードは敦賀止まりとなった。 続きを読む 北国街道・木之本にて《木之本宿》片山通夫

現代時評《少子高齢化、その先には消滅都市か》片山通夫

【609studio】今更ながらだが「少子高齢化」が目立ってきた。「少子化」とは、定義上の数値設定はないものの、出生率が低くなり、人口に対する年少人口の割合が少なくなることで、「高齢化」とは高齢者人口(65歳以上の人々)の割合が7%以上になることを指す。 さらに、高齢化率が14%以上の社会を高齢社会、21%以上を超高齢社会と呼ぶらしい。 続きを読む 現代時評《少子高齢化、その先には消滅都市か》片山通夫

びえんと《大災害時代の安全神話》Lapiz編集長 井上脩身

五百旗頭真氏(ウィキベテアより)

【LapizOnline】能登半島地震で幕を開けた2024年の1月17日。神戸市中央区の東遊園地で「阪神淡路大震災(以下、阪神大震災)1・17つどいが開かれ、1995年の大地震によって亡くなった6434人の霊を慰めた。早朝から会場にやってきた人たちの多くは、29年前の震度7の激しい揺れに見舞われるまで「大きな地震はこない」と思いこんでいた。阪神大震災はその安全神話をうち砕いたのであった。実は私も「関西に大地震はない」と信じて疑わなかった一人である。恥ずかしいことに、阪神大震災の約20年前、六甲山周辺で直下型地震が発生するおそれがあるとの警戒信号が出されていたことを最近になって知った。能登半島では17年前に震度6に地震が起きた。これほどわかりやすいシグナルはない。にもかかわらず住民たちは「まさかこんな大きな地震が来るとは」と信じられないおもいだったという。警戒警報をも否定する安全神話。それは「安全でありたい」という心理がつくりあげる″安全妄想″に過ぎないのである。 続きを読む びえんと《大災害時代の安全神話》Lapiz編集長 井上脩身

神宿る。《岩部八幡神社大イチョウ》片山通夫

【Lapiz Online】香川県の塩江町に鎮座する岩部八幡神社は養老年間の717年から724年もしくは天平年間の
729~749年の創始と言われている。たまたま境内におられた方に「どっちなんでしょうね」と尋ねたら、「そのころ生きてたら記録しておいたのにね」。
もしかして狐か狸かはたまた貉かと思った。彼はにやりと笑うのみだった。 続きを読む 神宿る。《岩部八幡神社大イチョウ》片山通夫

とりとめのない話《あめんぼ》中川眞須良

亜綿棒:インターネットから

【LapzOnline】先日 大きな堀の堰から発する人工で一部敷石の水路の隅の水溜り(2畳程) に数匹の成長途上のあめんぼをみつけた。間近でじっくりと観察するのは何十年ぶりだろう 子供の頃捕まえたときのあの醤油が腐ったような臭いを思い出すと思わず半歩引き下がってしまう。日照りで流れがなくなり狭く浅いこの溜まりに閉じ込められた格好だ。水量が減り更に干上がる寸前になるとあめんぼ達はどうするのだろう。 続きを読む とりとめのない話《あめんぼ》中川眞須良

編集長が行く《水俣の海(熊本県水俣市)》文、写真 井上脩身編集長

企画展「水俣病を伝える」のパンフレット

~チッソの企業犯罪いまに伝える~
【LapizOnline】2月下旬、水俣(熊本県)に立ち寄った。かねてから水俣病の元となった有機水銀がたれ流された海を見たい、と思っていたのだ。水俣の岸辺から望む八代海は、おだやかに冬の日をあびていた。私が立っているのは「エコパーク水俣」。水銀ヘドロの海が埋め立てられ、現代風の親水公園に生まれ変わった今は、かつてここが地獄の海であったのがウソのようだ。実際、水俣病の公式確認から70年近くたち、水俣病という公害被害を知らない人が多くなっているといわれる。「水俣の苦しみが忘れられている」。そんな被害者たちの苦悩にこたえて3月14日から大阪・吹田市の国立民族学博物館で水俣病に関する企画展が開かれた。タイトルは「水俣病を伝える」。私はこの展覧会場に2回足を運んだ。 続きを読む 編集長が行く《水俣の海(熊本県水俣市)》文、写真 井上脩身編集長

連載コラム・日本の島できごと事典 その136《補陀落渡海》渡辺幸重

補陀洛渡海の様子(那智駅交流センターのジオラマ)

【LapizOnline】補陀落(ふだらく)とは仏教で南方の海の彼方にあるとされる観世音菩薩が住む浄土のことで、行者(僧)が浄土への往生を果たし、民衆を浄土へ先導するために単身小舟に乗って沖に出る捨て身の行が「補陀落渡海」と呼ばれます。最古の事例は868(貞観10)年の慶龍上人、最後は1909(明治42)年の天俊上人の渡海で、主に平安時代から江戸時代中頃まで行なわれました。全国では約60例、そのうち和歌山県の那智勝浦からの渡海が半数の約30例を占めています。他には高知県の足摺岬、室戸岬、茨城県の那珂湊などから出帆した例があります。 続きを読む 連載コラム・日本の島できごと事典 その136《補陀落渡海》渡辺幸重

現代時評《都知事選に向けて》山梨良平

【609studio】任期満了に伴う東京都知事選のおもな候補者が出そろった。と言っても現職小池氏、立憲民主党の蓮舫氏、そして元航空幕僚長の田母神氏が都知事選立候補を明らかにした。焦点は現職で知名度抜群の小池氏か蓮舫氏かと言うところだろう。
このところ週刊誌などで盛んに報じられているのは、小池氏の学歴詐称問題。簡単に言うと「カイロ大学を首席(後に訂正?)で卒業した」と同大学の卒業証書まで開示した。

お詫びと訂正:6月7日時点では小池知事が都知事選に出馬するという意思表示はされておりません。すでにされているように読み取れるかもしれません。お詫びして訂正いたします。(Lapiz編集部)

続きを読む 現代時評《都知事選に向けて》山梨良平

Opinion《私たちは「いつ」戦争に反対するのか》渡辺幸重

-政権交代を果たし、軍事大国化を止めよう-

【Lapiz Onlin】岸田政権の内閣支持率が低空飛行を続けているなかで、安倍政権時から続いている日本の軍事大国化が後戻りのできない状態にまで進んでいる。 続きを読む Opinion《私たちは「いつ」戦争に反対するのか》渡辺幸重

Lapiz2024夏号Vol.50《巻頭言》井上脩身編集長

【Lapiz Online】2024年は、能登半島が最大震度7の激震に見舞われることから始まりました。ピーク時には能登の住民ら1万2834人が学校や公民館などに避難、多くの高齢者はじっと寒さに耐えました。テレビに映される被災地の模様を見ていて、29年前、阪神大震災の避難所で目にした光景がよみがえってきました。 続きを読む Lapiz2024夏号Vol.50《巻頭言》井上脩身編集長

《Lapizとは》編集室

【Lapiz Online】
Lapiz(ラピス)はスペイン語で鉛筆の意味
地球上には、一本の鉛筆すら手にすることができない子どもが大勢いる。
貧困、紛争や戦乱、迫害などによって学ぶ機会を奪われた子どもたち。
鉛筆を持てば、宝物のように大事にし、字を覚え、絵をかくだろう。
世界中の子どたちに笑顔を。
Lapizにはそんな思いが込められている。

 

連載コラム・日本の島できごと事典その135《離島甲子園》渡辺幸重

村田兆司さん(離島甲子園公式サイトより)

【LapizOnline】「甲子園」というと春と夏の全国高校野球大会を思い浮かべますが、「離島甲子園」と呼ばれるイベントが毎年開催されていることをご存知でしょうか。正式には「国土交通大臣杯全国離島交流中学生野球大会」といい、全国の島から中学生の軟式野球チームが参加してトーナメント方式で試合を行うもので、島の若者が交流し、人材育成や地域振興につながっています。離島甲子園は“まさかり投法”で有名な元プロ野球選手の村田兆司さん(1949-2022)の提唱で始まり、村田さんがライフワークとしたことでも知られています。 続きを読む 連載コラム・日本の島できごと事典その135《離島甲子園》渡辺幸重

現代時評《人民不在の国民限定憲法》井上脩身

【609studio】憲法記念日の3日、各地で憲法を考える集会が開かれた。護憲派は「憲法9条が骨抜きにされている」と危機感を募らせ、改憲派は「改正のための世論づくりを」と訴える。こうした相も変わらぬ報道にうんざりきみの私の頭をガーンとたたく記事にであった。現憲法の大原則は「国民主権」であるが、アメリカ合衆国憲法でもドイツ基本法でも、登場するのは「人」であって、「国民」ではないというのだ。私は「憲法は国民のためのもの」と信じて疑わなかった。そうではなく、「憲法は人のためのもの」であるならば、日本国籍のない人にも憲法の人権規定が及ぶはずだ。政府は第9条を拡大に次ぐ拡大解釈をしてきた。ならば「国民主権」を「人民主権」と解釈しても何ら問題はあるまい。いま難民受け入れ申請者や外国人労働者が急増している。「国民限定憲法」の殻を破り、「開かれた憲法」へと柔軟に対応していかなければ、わが国は早晩、諸外国からソッポを向かれるであろう。 続きを読む 現代時評《人民不在の国民限定憲法》井上脩身

連載コラム・日本の島できごと事典その134《遺骨返還訴訟》渡辺幸重

百按司墓(今帰仁村「百按司墓木棺修理報告書」より)

【LapizOnline】第二次世界大戦前の日本で旧帝国大学の人類学者が研究のためと称して北海道・樺太のアイヌ人や奄美・沖縄の墓から人骨を大量に持ち出しました。戦後、返還を求める運動が起きており、アイヌ人の遺骨の一部などが返還されていますが、多くの遺骨が未返還のままです。沖縄では琉球国王家の子孫にあたる沖縄県民ら5人が遺骨の返還を求めた訴訟(琉球民族遺骨返還等請求事件)を起こしました。 続きを読む 連載コラム・日本の島できごと事典その134《遺骨返還訴訟》渡辺幸重

《夏号は6月1日から》編集室

お知らせ 《1》
「Lapiz Online」夏号は6月1日から順次掲載いたします。
ページを統合した関係で本文先頭に
609studio
Lapiz Online
と「識別」の為の名前を付けます。

お知らせ 《2》
従前よりお知らせいたしておりましたように
Lapiz Onlineのサイトはサーバーもろとも、この夏に終了いたします。バックアップを必要とされる方は6月末までにバックアップを終了させていただきますようお願いいたします。

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現代時評《黙っていては何も変わらない》山梨良平

環境省職員が水俣病被害者側の発言中にマイクの音を切った問題。患者側や野党議員の発言が相次ぎ環境省は大臣以下現地熊本で謝罪するに至った。これ自身はとんでもないことで、せっかく作り上げた信頼関係を一瞬にして台なしにした。
【参考記事】 https://mainichi.jp/articles/20240508/k00/00m/040/269000c 続きを読む 現代時評《黙っていては何も変わらない》山梨良平

新聞スクラップ《薬草でけがを治癒するオランウータン・・・》片山通夫

【バンコクAFP=時事】顔にけがをしたオランウータンが、自ら薬草を塗って傷を治そうとする様子が観察されたとの報告が2日、科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」に掲載された。野生動物が薬草を用いて積極的に治療を行う姿が体系的に記録された初めての事例だという。
⇒3歳児より?・・・MORE 続きを読む 新聞スクラップ《薬草でけがを治癒するオランウータン・・・》片山通夫

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