現代時評《テロ等準備罪の恐怖》:井上脩身

政府はテロ等準備罪の新設を3月中にも閣議決定する方針という。組織的犯罪集団がテロなどの犯罪の合意をし、準備行為をしたことを処罰するというものだ。05年に政府が提出し、廃案になった共謀罪の構成要件を絞り込んだものだが、その根底に流れているのは「共謀段階で一網打尽にする」という先手壊滅主義だ。政府は犯罪集団の具体例としてテロ組織のほか暴力団などを挙げ、「普通の民間団体は対象にならない」としている。だが、列車転覆の共謀をしたとして労働組合員が殺人罪に問われた松川事件の事例をみれば、政府批判グループの弾圧のために「共謀」を悪用する恐れがあると考えるべきだ。
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