コラム「いや、恐れ入りました!」

素晴らしいというか、恐れ入りましたというのが話を聞いた後の感想。

ひとつめの話。東シナ海に浮かぶ島で年金をコツコツ貯めて生活している一人の女性がいた。時折島へ帰るその息子が母にこう言った。

「溜め込んでないで、楽しく使ったら良いのに」

彼女は、「イヤ、老後のために貯める」

この女性の御年、90を何年か超えておられると言うこと! 一体に女性は長寿だというけれど、彼女の場合はその気持ちが凄い。

今ひとつ。

これは何年か前の話だが、私がとあるプールサイドで休んでいた。そこへ一人の女性がプールの水の中から顔を出して私のほうに手をのばしてきた。私はその手を引っ張り、件の女性をプールサイドに引っ張り上げた。

「ありがとう。さすがにこの年になると疲れます。私はね。もう84歳なんよ。まだまだこの世に未練があって75歳の時から水泳を習ったの」

彼女は息も切らずにこう言った。

私は「健康のために泳いでいるのですか」って尋ねた。

そりゃそう尋ねるでしょ、普通は。

「それまで泳げなかったのよ」

それにしても75歳から水泳を習ってと感心した。

「でね、ほら、死んだら三途の川を渡るっていうでしょ。あの川を渡ってしまったらもうこの世には帰ってこれないらしいのよ。それで泳ぎを覚えて、もし死んでも、途中で飛び込んで泳いで帰ってこようと」

75歳で水泳を習い始めた動機に脱帽!

いやはや、お元気なお2人です。

閑話休題。70年目の夏を迎えています。ヒロシマ、ナガサキそして「ボツダム宣言受諾の日」と70年目の夏は続く。 安倍首相は広島では「非核3原則」に触れず、批判が起こってか長崎では触れた。そして当初は閣議決定しないといううわさも流れていた「安倍談話」も14日に閣議決定するという。全く腰の定まらん首相だ。 先に紹介した二人の女性の生き様を見習えと言いたい。