現代時評プラス《総司令官敵前逃亡》:片山通夫

なんとも古い言葉だ。読んで字のごとく、敵を目の前にして逃亡することを言う。多くの国の軍隊では、戦闘放棄し逃げ出した部下を上官がその場で射殺する即決銃殺刑を、部隊の規律と秩序を維持するために認めている。他の者が続いて逃げ出したらその戦線は総崩れとなり、敵に突破されるためである。

つまり兵は前へ進めば死ぬかもしれないが、後ろへ逃げれば確実に死ぬことを知っていた。

さて、平和な我が国でもやはり敵前逃亡は起こっている。無論、逃げても死にはしない。まして相当の理由(?)を用意しての逃亡だ。守ってくれる兵は多い・・・。

懸命な読者はもうお察しだろう。わが自衛隊の総司令官である安倍首相外遊のことだ。北朝鮮はICBM(大陸間弾道弾)を撃って大騒ぎだし、国会では前川前事務次官も出席して、加計学園問題を「閉会中審査」で取り上げられるというのに…。

これを「総司令官の敵前逃亡」と言わずしてなんという?