現代時評《スピン・コントロール》:片山通夫

いやはや、大変な騒動だった。もちろん舛添騒動。連日新聞やテレビで日本には今これしかニュースはないと言わんばかりの大騒ぎ…。森の石松じゃないけど、なんか忘れていませんかってんだ。
  ところでスピン・コントロールって言葉をご存じか。簡単にいうと「人々が特定の方向で受け止めてしまうように、状況や情報(特に、政治家や企業の行為)を伝えること。情報操作。」のこと。煙幕を張る場合もある。
舛添さんの問題は確かにセコイ問題だ。そのセコイ問題を大々的に時間と金を使って報道する、いや大騒ぎするには何らかの意図があるのではないかと思われるのだ。だって冷静に考えてみてもわかるだろう。今我が国が、我々国民が直面している問題は、こういう言い方は申し訳ないが、たかが一自治体の知事のセコイ話だ。何も全国ネットで一部始終を放送する話ではあるまい。おかげで舛添さんのせこさ加減は十分伝わったわさ。

このスピン・コントロール、マスコミが大合唱しないとあまり効果はない。つまりいまの我が国のマスコミは、いわゆる翼賛会なのだ。日本人の一番悪いところ、横並びの精神がいかんなく発揮されている。

TPP、オリンピック裏金問題、憲法違反の声は無視され何人もニュースキャスター降板、国会では放送法違反だの停波だのと声、高市早苗総務相の計925万円もの「闇ガネ」疑惑、甘利問題など、大臣や与党議員の不祥事は知らん顔で続投。東京電力福島第一原発の問題。年金の行方、アベノミクスの成果などなど…。

ざっと書いてもこれくらいはある。参議院という、政権のあり様を国民がチェックする絶好の機会に、舛添問題などにいつまでも、紙面や放送時間を割いている暇はあるまい。ジャーナリストの沽券にかかわる話だと思うだが。