◆現代時評《テロの世紀がやってきた》:片山通夫

テロの応酬が始まっている。ISISが犯行声明を出した13日のパリで起こったテロに対して「戦争状態だ(仏大統領声明)として、15日にフランス軍はISIS「首都」とされるシリア北部の都市ラッカの指令本部や訓練施設を大規模空爆した。

少し話を戻す。2001年9月11日にアメリカ合衆国内で航空機等を用いた4つのテロ事件が起こった。その報復としてか、2003年にはイラク戦争が起こり、その後現在に至るまでイラク国内の治安は不安定で、テロの脅威にさらされている。そして12月にはアメリカ軍がサダム・フセインイラク元大統領を拘束した。このあたりから中東や北アフリカ諸国の動きが不安定になってきている。2010年末よりはじまった「アラブの春」はシリアにも飛び火、批判の矛先はシリアの国家元首であるアサド大統領にも向けられることとなった。

シリアやイラクではISISが勢力を伸ばしていた。ロシアの旅客機が爆発・墜落し多数の犠牲者が出た。そして今回のパリでの事件である。20世紀が「戦争に時代」と言われていた。

そして今21世紀は「テロの時代」となりつつある。

ミャンマーではアウン・サン・スー・チー氏率いる野党NLDが、このほど行われた選挙で過半数獲得し政権交代が行われようとしている。それまでの軍事政権の圧政を覆す選挙での野党勝利だ。

ここでふと思い起こすことがある。「反政府勢力antigovernment forces」と「テロ集団Terrorist group」との差はどこにあるのだろうか。報道の現場では前者は「反体制としてとらえ、例えば先に述べたアウン・サン・スー・チー氏率いる野党NLD=国民民主連盟」をいうのだろう。

そして後者だが、非合法な暴力的手段で恐怖を与え、最終的に相手側を従わせることを目的とする人々のことをいうようである。目的がなく、ただの暴発でしかないケースもある。

ただ除法の受け手として、我々が注意しなければならないのは、報道機関や政府はしばしば、自分たちにとって「目障りな武装勢力をテロリスト」と決めつけることがある。中国におけるチベット、ロシアのチェチェン、米国や日本が言う北朝鮮、その他このケースには枚挙にいとまがない。

どの国の政府側でも自分に都合の悪い勢力を「テロリスト」と決めつける。はたしてそれだけが正しいのか、見極める必要があるのは事実だ。ちょうど安倍首相が「サヨク」と我が国で言っているようにである。